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2015年3月27日金曜日

京を描く「洛中洛外図の時代」「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展」のお知らせ

京都文化博物館と京都国立近代美術館から

3月末になり気温が急上昇。桜のつぼみもほころんできました。


開花するのはあと二三日?
か、どうかはわかりませんが、京都のこの季節。 人、人、人で大賑わい。
今から500年ほど前の京の都も桜の季節はにぎやかだったのでしょね。
今日はその時代の絵を紹介しましょう。

京を描くー洛中洛外の時代ー

 会 期



会期2731()412()
前期展示:31()322()
後期展示:324()412()
*会期中展示替えあり
休館日:毎週月曜日
会 場
京都文化博物館 43階特別展示室






主な出品作品
・重要文化財 洛中洛外図屏風 歴博甲本(国立歴史民俗博物館蔵)
・重要文化財 洛中洛外図屏風 歴博乙本(国立歴史民俗博物館蔵)
・重要文化財 洛中洛外図屏風 舟木本(東京国立博物館蔵)
・狩野元信筆 月次風俗図扇面流屏風(光円寺蔵)
・狩野永徳筆 洛外名所遊楽図屏風(個人蔵)
・岩佐派 誓願寺門前図屏風(京都文化博物館蔵)


上記の出品作品でおわかりのように、あまたある歴史的な洛中洛外図が一挙に京文博で顔見せのごとく並んでいます。これはすごい!
ただ会期中入れ替えがあって下図の重要文化財 洛中洛外図屏風 舟木本(東京国立博物館蔵)
は3月22日までの展示で今は飾られていません。残念ですが。


                       (右隻)

上図が洛中洛外図屏風舟木本と呼ばれるものですが、桃山時代から江戸時代前期に描かれ、岩佐又兵衛の作として有名ですね。
各隻の屏風の高さは162,1センチ、幅は342,4センチ、すごい迫力をもつ大きさです。
右端には方広寺大仏殿が描かれ、その偉容を強調しています。

洛中洛外図といっても長い時代(室町時代から江戸時代後期)まで、各時代を超えて制作されていますので、それぞれ、時代の権力者に応じた主題が盛り込まれています。
それを探しながら図を読むのも面白いでしょう。

この舟木本は滋賀県長浜の舟木家に旧蔵されていたため、この名前がついています。
長浜かぁ〜。 私の古里です。そういえば小さい時に通っていた歯医者さん、舟木医院だったけど違うのでしょうね? 何か惹きつけられると思いましたが …。

今回上杉本も出ています。といっても、複製です。
本物は国宝で、かの有名な狩野永徳の作ですね。

室町時代に描かれ、米沢藩上杉家に伝来したため上杉本と呼ばれています。
時の足利将軍が東北の奥深い上杉家に京の都を屏風の形にして献上したというエピソードがありますが、京の都を絵にして贈るって、なんて気が利いているのだろう!
上杉謙信?の心を慰めたというなら、この京都というブランド力のすごさを知らされますね。


さて下図は誰の絵でしょうか?

これは狩野探幽の縮図です。探幽はこうした膨大な縮図をのこしているそうですが、いわゆる下絵のようなもので、これは聚楽第に向かう後陽成天皇御幸を表しているそうです。

天皇に随行する公家や武家の名前などもチャンと書かれていて、記録的な役割もさることながら、絵師探幽の生な眼差しを感じました。

絵画の前段階のものって臨場感があってわくわくしますね。

これすごくよかったです!


会期は4月12日まで。
京都国立博物館のように混んでいなくて、大変見やすかったです。
絵の距離も近く感じられて魅力的。
京都を知りたいのなら、この洛中洛外図展はおすすめです。
私たちの京都の歴史を身近に感じる事ができますから。



次はガラッと変わって。もうすぐ開催の京都国立近代美術館の展覧会のお知らせ。

現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展
2015,3,31~5.31AM9:30~17:00毎金曜日20:00まで・月曜休館





変わったタイトルの展覧会ですね。
現代美術の作品は、2つの意味で世界の宝に他ならないという意味を持った展覧会です。

ひとつは市場価格的、保険評価価格的なイミで。

もうひとつは美術史的なイミで。

この文言は上のチラシからのものですが、ひとつめの宝の意味が市場的価格?

「美術館は良質な記憶装置箱」っていったのは、確か長谷川祐子さんだったと思いますが、近美で開催のこの展覧会で、ついに市場価格を意味した企画というの?、興味深いですね。
というか、そうきますか。

本学造形大学部の卒業制作展でも作品プライスついていましたもんね。
いまや世界はアートフェアー全開で、美術は売買目的で展示。オークションでは素晴らしい価格で現代美術が取引されています。


本展覧会ではヤゲオ財団コレクションといって、世界トップ10にランクインしている台湾の方のコレクションで、西洋の近現代美術、もうひとつは中国の近現代美術のコレクション、洋の東西あわせて所有している特質を備えている、というそのコレクションが見られます。

上のチラシにもある様に、現代の著名な作家のものがずらり展示されるのでしょうね。

アンディ・ウォーホル/ティエブ・メーター/アンドレア・グルスキー/ロン・ミュエク/ゲルハルト・リヒター/ウィレム・デ・クーニング/フランシス・ベーコン/ディビッド・ホックニー/トーマス・シュトゥルート/杉本博司/サンユウ(常玉)などなど


会期長いですので、春爛漫の京都を展覧会巡りしてください。そしてそれぞれに美術のことを、芸術って何だなんて考えてみませんか?(K.)