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2014年10月27日月曜日

続,4年生卒制100号中間発表-A日程

 過日10月14日に行われた4年生中間合評会で、既にブログにも出していますが、私の片手落ちでA日程の中間講評風景が抜け落ちていました。失礼しました。
ちゃんとチェックしたつもりでしたが、今日あらためて見て、
アレッ入ってないって気がつきました。最近深夜にブログ掲載をする事が多く、全くぼけていますね。ごめんなさい。

ともあれ巻き返しで報告します。撮影写真がやや重複していますが、それはお許し下さい。この日に来られなかったA日程の学生は、仲間がどういうペースかとくご覧あれ。




作品と中原先生のシャツの色と後ろ姿の学生の衣装の柄など、美しすぎるこの場面!

A日程の作品はビビッドカラーが特徴かな?


ちなみにこちらはB日程の作品ですけど、こちらも負けていないですね。あのお尻もすごい!


一人の方を中心に写していますが、周りの作品もご覧下さい



時にはこうした紙作品を見せてもらえると、作品の骨格とか、イメージの始まりのようなものがモノクロームで見られていい勉強になります。


中間合評にかかりきりになっていて、写真撮影が充分でないこともあり、一部しか紹介できませんが、
みなさん気持ちよく制作されているように感じました。
11月の卒制はもうすぐ開始されます。迷いも悩みも抱えるこの季節です。皆さんだけでなく教員の私たちも
画面を前に立ち往生ということは少なくありません。

分からなくなったら、まず「最初のエスキースに戻れ」とは、私の学生時代によくいわれた言葉です。
そこには鉛筆で引いた線や調子しか残されてないけれど、最初に作品にしたいと感じた「想い」のようなものが宿っていて、それを見つめるとまた道が開けるということだったのでしょうか。
では
気持ちも充分アップしている皆さんですから、次回のスクーリングを楽しみにしています。(K.)

大学院1年次スクーリング「千秋堂展示茶会」


  大学院1年次のスクーリングが行われたのは10月16日(木)〜19日(日)の4日間でした。
前週までは毎週末、台風が上陸していましたけれど、その週は日本晴れ。
スクーリング前半は作品講評をたっぷり時間をかけて。翌日からは、4月から温めてきた
千秋堂での展示準備です。



茶室玄関先にポスター

以前大学院のポストカードドローイング授業の報告を致しましたが、今回はそれも使います。千秋堂というのは、本学瓜生山の頂上にある伝統的な数寄屋建築の「茶室」です。
裏千家14代淡々齊お家元が考案されて市中に建てられたものを縁あって本学に移築した由緒ある建物です。
そこの使用許可を得て今回の展示の運びとなりました。

さて、そのポストカードは?


広間本席床の間の大軸に。
 


     
    この屏風は院生の共同制作です。それぞれの作品を組み合わせました。
  




              上、 玄関ホールはIさんの作品。

   下、玄関脇の棚にも各自の絵を並べます。左からSさん。Nさん。Yさん。Kさん。               

待ち合い床の間4人の4作品


上の床の間の横、明かり取りに作品を設
            
              待ち合い中袋の中にも作品
展示空間をチェック。壁に映る映像も。
    
映像監督のNさん。
          
全体を確認Sさん。
展示も終了。翌日は数寄屋建築と美術についてお話をしていただきます。

特別講師の飯島照仁先生を囲んで。

実はなかなか正座が大変。

お話の後はお茶を一幅。
     
         お茶を点てるのも学生です。

学生の風炉先と、茶道具一式。

割烹着もいいですね。これから迎えるお客様の準備。

院生勢揃いです。

お客様を迎えて。
先生方や今年の卒業生も来てくれました。



院生二人
晴れやかな一日でしたね。



そろそろ終了です。
皆様ありがとうございました。


一人水屋で一服。おつかれさま。

 翌日は青木敏郎先生をお迎えして。午前中の清々しい空気のなかで絵画について
熱く語っていただきました。


 この2日間教室から離れて、ギャラリーとも全く違う異空間で作品を並べると、そこにはまた新たな絵画の表情が見えたのではないかと思います。座して見るということ。また午後になると薄暗くなり、ぼんやりとした照明のなかで眼を凝らして見るということも貴重な経験でした。
昔は当たり前だった畳にも慣れて、視線を低く生活する魅力にも親しみました。絵画はどこにでも置く事が出来ます。気取らずに生活空間を飾ること、晴れの空間としてしつらうこと、何か日本人のいい習慣がすこしづつ蘇った気持ちです。皆さんお疲れさま。(K.)


2014年10月26日日曜日

「京都の特別拝観」「酒井抱一/江戸情緒の精華」展、「清水六兵衛×川村悦子」展、「一居孝明、一居弘美」展、「長谷川宏美展」、「押江千衣子、日々」展のお知らせ

    日増しに木々も色づいてきました。散策にはふさわしい季節です。
一昨日から泊まりがけで、本学4年生(通学)の研修旅行で京都を巡りました。っておかしいですね。灯台下暗しのとおり、京都にある本学の学生達が以外とこの地の寺社仏閣、名所旧跡に出かけていないのは残念なことです。
いろいろと廻りましたが、今回素晴らしかったのは、南禅寺の塔頭、天授院でした。昨年でしたか、JRのポスター「そうだ京都に行こう」で大きくお寺が取り上げられていましたね。天授院はお庭もとても素敵でしたが、長谷川等伯の障壁画が素晴らしかった!!!
といっても、現在寺内の収蔵庫で管理されているので、一般拝観は叶いません。特別に見せていただきましたが、等伯の絵を目の辺りにみる迫力に鳥肌の立つ思いでした。(こんなことを自慢げに書いてすみません。)やはり京都という場所は美術文化の底力のあるところ、その深さに敬服です。
油絵を専攻、勉強している私たちですが、日本人の美のかたちに触れる事はとても大切なことでしょうね。そこでお知らせです。
京都では10月30日から11月初旬まで、(遅くは12月中頃まで)特別拝観,一般公開される寺院や場所が多数あります。もうすでに公開されているところもありますね。この11月5日までは、御所や有栖宮休邸など、天皇家の傘寿記念に際して通常より少し眺めの一般公開もあり、バリエーションに富んでいます。
この機会ぜひ日本文化を堪能されてください。「京都の特別拝観」で検索されるとズラリと紹介されています。

さて、今回ご紹介する展覧会は以下の4つです。
山河先生が東京の紹介をされていましたから、私は奈良、名古屋、京都、大阪から。

*「酒井抱一/江戸情緒の精華」
大和文華館 奈良市学園前1-11-6 tel.0742-49-2929
アクセス/近鉄奈線(学園前)下車徒歩7分
20141011日(土)~1116日(日) 
   月曜日休館 (ただし、1013日(祝)・11月3日(祝)は開館し、翌1014日(火)・11月4日(火)が休館)入館料:一般 930円 高校・大学生 720円 小学・中学生 無料。前期後期作品入れ替え。後期は10月26日から)




静かなたたずまいの美術館。住宅街にあっても自然の木立に周囲を囲まれて、ここは別天地です。一人でゆっくり鑑賞したいときには、ほんとうにいい美術館と思います。



まるでお蔵のような建物ですが、ここが大和文華館本館です。


重要文化財 酒井抱一作
夏秋草図屏風(二曲一双の左隻/秋草図)東京国立博物館蔵ー大和文華館ホームページより


この屏風は全期間通してみられます。
酒井抱一(1761~1828)は江戸時代の絵師ですが、姫路城の城主酒井家の次男として生まれました。高貴な方なのですね。
大名家の子息として高い教養を身につけ、絵画を嗜み、歌舞音曲、俳諧にも親しみましたが、次男であるが故に出家し、その後絵師として華やかな人生を送ります。吉原の花魁を娶る等、なかなか浮世離れしたご仁ですが、絵師としての実力はとんでもなく高く、素晴らしい絵画センスを持っています。
この絵は抱一の代表作ですが、彼が尊敬してやまぬ尾形光琳の「風神雷神図屏風」の裏に描かれたことでも有名ですね。現在はもう分離されていますが、光琳作品の「雷神」の裏に、雨に打ち萎れる夏草を、「風神」の裏に風邪に吹かれる秋草を(写真)描く趣向には驚かされます。前期出展作には「波図屏風」(静嘉堂文庫美術館蔵)もあり、まるでキュビスムのような画面には不思議さとダイナミズムが宿り、見応え十分でした。経年した銀箔の表情も見事でした。これ計算された仕事なのかしら?

さて次は。


八代清水六兵衛×川村悦子「謳歌する生命のかたち」
松坂屋美術画廊(南館6階/名古屋)
名古屋市中区栄3-16-1 tel 052-251-1111
2014年11月5日(水)~11日(火)10:00~19:30(最終日4:30)






本学陶芸コースの清水六兵衛先生私、川村二人展です。
DMにみられるような幾何学的でシンプルな造形を鋭く追求されている清水先生と草木や蔦の絡まる私の油彩作品をご覧いただければ幸いです。私は初日5日(水)と9日(日)に出かけております。

さて私とほぼ同時期開催ですが、場所は京都です。本学の一居孝明先生と奥様、弘美さんの二人展です。

*一居孝明、一居弘美展
ギャラリーヒルゲート(IF/2F)
2014年11月4日(火)〜9日(日)12:00~19:00(最終17:00)



詳細は下の地図をご覧下さい






一居孝明先生、弘美さんご夫妻はお二人揃って美術団体、新制作協会の会員です。今までに何度かご夫妻のことを紹介いたしましたが今回は京都のギャラリーヒルゲートです。その1階2階を使われて別々にされるのでしょうか?
DMを拝見するととても対照的ですね。黄金色の強靭な物体と、繊細なたんぱぽでしょうか?そこはかなとない生命とのコントラストをお楽しみに。


続いて本学教員のお一人、長谷川宏美先生の個展からです。

*長谷川宏美展  -Life-
高島屋大阪店6階 NEXT(ギャラリーネクスト)
2014年11月5日(水)〜18日(火)
10;00~20:00(最終日16:00)








長谷川宏美先生の個展のご案内がおくれましてごめんなさい。
つい先日滋賀県の比叡山の麓で二人展を開催されていましたね。今回は大阪高島屋での展覧会です。ネクストは現代美術系のギャラリーです。どんな展開になるのでしょうね。
ぜひお出かけ下さい。

最後は今年度から大学院で、ご指導していただいている押江千衣子先生の展覧会です。

*押江千衣子 日々
Chieko OSHIE days 
 2014,11,14(金)−26(水)10:00~18:00(水曜17:00まで)
枚方市民ギャラリー 大阪府枚方市岡東町12-3-502 サンプラザ3号館5階
tel,072-846-8620








押江先生の地元では20年ぶりの個展だそうです。1993年の初期作品をはじめ、1995年作[wishes](写真)から、現在に至る2013年作「家庭」、2014年作「ひげね」までが一堂にみられます。鮮やかで伸びやかな作品を拝見できるのは楽しみですね。

長い今回のブログとなりました。
私ごとですが、ずっと仕事に追われ四苦八苦の日々でした。まだ続いていますが、ちょっと一息です。やっぱり日曜日は休まないとだめやなあと思いながらこのブログ書いてます。大学院の前回のスクーリングも、この後引き続き出しますので、読んでくださいね。
とりいそぎご案内まで。(K.)