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2020年12月24日木曜日

卒業生の展覧会をご紹介します。

 昨年度の卒業生から個展のご案内が来ました。

室伏志保さんです。2回目の個展。

詳しくは、こちらから。

https://shiho-m-i.tumblr.com/exhibition



もう一件
こちらは昨年度の大学院修了生の
石黒喜子さん


 今年は本当に色々とありました。
残念ですが、こうして展覧会のお知らせもできなかったものが沢山ありました。
それでもまた、お知らせをお待ちしています。






卒業制作5、今回は同日開催でした。

 2020年も押し詰まってきました。今年の漢字は「密」。at 清水寺。

 東京は全員が対面授業への参加ができ無事に終わりました。

 ここまでくれば「ポートフォリオ」「卒業制作副論」の最終チェック。1月の締め切りにしっかりと間に合わせて提出をお忘れなく!


 東京の担当は今回、藤田先生と奥田でした。急遽の変更でしたがスムーズに2日間の実習ができました。8名と例年よりも少ない受講者。みなさんそれぞれの個性を発揮しています。





















2020/12/24

京都編が遅くなっていますが近日中に写真を掲載します。


 






Infini〜現代作家選抜展〜

卒業生展覧会のお知らせです。

 こんにちは。クリスマスイブですね。大学も夜になると綺麗にイルミネーションされています🎄現在すでに会期中ですが卒業生の展覧会のお知らせです。

渋谷区にある国民共済coopホール・スペースゼロにて12月19日(土)〜12月27日(日)の期間、卒業生参加のグループ展覧会が行われています。ぜひご高覧ください。



 




2020年12月21日月曜日

京都三年次配当スクーリング

 洋画Ⅴ-9「抽象」b


前半:11月14日(土)-15日(日)
後半:12月12日(土)-13日(日)


担当:山河 全


 上記日程で今年二回目の3年次スクーリング科目「抽象」を京都で開催しました。コロナ禍がなかなか終焉しない中ですが、夏のzoomスクーリングとは違い対面となった教室には前半は17名受講者が参加してくださいました。 残念ながら後半は体調の慎重を期して1名が相談のうえ欠席となり16名となりましたが、単位にはならずともご自宅でしっかりと制作をしていただいたようで、お友達に画像を送ってコメントを求めてこられました。皆さんの学習意欲に敬意を表したいと思います。

前半:まずは各自が感じる抽象感と試し書きの事前課題発表を行い、抽象がいかなるものかを小講義で近代の歴史を追いながら自己認識の確認のあと、入り口となるシュールレアリズムの手法ディペイズメント(置き換え)の絵画的技法オートマティズム(無意識描画)の紹介を経て各自ドローイングに入ります。


デカルコマニーやフロッタージュ、ドリッピング、スタンピングなど実にさまざまなオートマティズムを活用したくさんのドローイングが行われました。きっと子供のころに戻ったようで楽しかったと思います。


 2日目には1日目で試した手法の中から興味を惹いたものを選び、それらを用いて後半用のエスキースを作っていきます。これも実にさまざまで、入り口のオートマティズムとは全く関係なく発展性を持つ方、どうしてもドローイングを生かしたい方など多種多様です。


 午後には綿布を配布し、後半の事前課題となるパネル下地製作について貼り方やジェッソの塗り方などパネルを用いた自作キャンバスのデモを行いました。こちらも事前にしっかりとair-U教材で視聴して学習しておられる方もありますが、塗るコツや毎回の簡単な貼りなおしなど手際がわかったのではと思います。

前半最後にはそれぞれの考えたエスキースや後半への意気込みを含め講評を行い、私の方からも考え方や技法、材料などのアドバイスを行いました。でもこのころにはすっかり自分が行おうとする後半のイメージはしっかりとあるのでしょうね。





なかなか充実したドローイング群ですね。これが作品になるといいのですが…後半に
期待!

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後半:いよいよ後半は綿布で自作されたキャンバスに実作品の制作に入ります。最初は前半に基づいたエスキース変更や制作目標をプレゼンテーションし実制作にはいりました。中には前半エスキースが思うようではなく画像で持参しエスキース現物を忘れた方もおられますが、持参物に入っていますのでこればいけません。

これは単に約束事としてのみダメなのではなく、いかに抽象といえども目標地点が曖昧なまますすめることほど頼りない制作方法はありません。どの作家でもエスキースやマケット(模型)や立体人形などを作り自己の制作のよりどころとしています。どうせ自分の頭の中から出たエスキース、あってもなくても同じと考えている方は、まだ造形の入り口に立っていないことになりますので十分気をつけて下さいね。



実際エスキースを忘れた方は苦労されたと思いますが、結局はネットで探した参考作家作品や気になる造形作品、気に入ったドローイングなどを参考にされたのではないでしょうか。



良いエスキースができた方も、お手本となる参考作家作品が明確な方も、いざ油彩やアクリルによる本制作となると大変ですね。混色はうまくいかず、絵具は思うように反応してくれません。また筆の動きすらも自在にとはいかないことを実感していきます。

制作とは十分な構想や材料準備があっても、実は物理的な絵具との格闘に他なりません。強引に絵具をねじ伏せようとしても思うようにはいかないものです。そこには実際の描画経験を積み、絵具と如何につきあっていくかという工夫が大いに必要になります。


おおっ!真っ白な画面。ベン・ニコルソンかロバート・ライマンか?筆跡やマチエールだけではなく白にもいろいろありますからね。


こちらはデカルコマニーかステイン絵画。流すだけではなかなか思ったようにはいかぬようです。描くのも大切


座り込んでの制作、立って眺めなくって大丈夫ですか?


ああでもない…こうでもない…と逡巡するうちに時は流れていくので、ただひたすら作業をするしかありません。

以下がその成果となりますが、絵の完成度や優劣はともかく、前述のような悩みを抱えつつ、こちらのアドバイス以上に皆さん苦労をしながら絵具や筆、ナイフと格闘してくれたと思います。きっと造形が何たるかを身を以て知っていただけたのではと思います。


イーゼル上がパネル作品、下がエスキース類です。意気込みすぎてうまくいかなかった方もおられると思いますが、本当に内容のある後半の制作だったと思います。

ご苦労さまでした。(Y)