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2015年7月29日水曜日

3年次「抽象」スクーリング報告

門川昭子先生より、6月〜7月に行われた「洋画Ⅴ−9(抽象)a」スクーリングのご報告が届きました。


今回の授業の学生数は9名です。皆さん、前半、後半ともしっかりと課題に取り組んでおられました。
この課題は、教室で制作するだけでなく、学校外に出かけて取材したり、図書館で参考になる文献を調べたりする必要があります。
各々が、自分の方向に沿った描画材料や支持体を決定し準備していきます。
その点においても、自主的に判断し、教員への質問も積極的なものでした。
前半と、後半の間に作成するレポートもそれぞれのペースでしっかりと準備され、後半の初日に提出されたレポートは、個性が感じられる出来上がりになりました。
合評で並べられたエスキースと作品は、レポート同様、それぞれの個性と思いが充分感じられて、素敵な出来映えでした。 








































門川先生、受講生のみなさん、お疲れ様でした!


2015年7月21日火曜日

■ 一年次京都スクーリング報告 ■

 先日の台風11号、京都はそれほどひどい被害はなかったですが、ひと時は鴨川の河川敷まで水があふれかえり、交通機関には相当影響を与えたようです。
その中で行われた京都スクーリングの報告が一居先生から入りましました。
先生、皆様お疲れさまでしました。

「洋画Ⅰ-2石膏木炭デッサン」


7月17日(金)〜19日(日) 

担当:一居孝明先生


 今年度3 回目の開講となる「石膏木炭デッサン」のスクーリングを終えました。
このスクーリングの目的は、石膏像を観察し、木炭という描画材料を体験し、石膏像の立体感や存在感にせまることです。
 
 さて、第1 日目です。
 そもそも石膏像とは何かから始まり、次に木炭とは、更に木炭紙とはどのような紙でパンやガーゼは一体何のために使うのか、一通りの説明はしたものの、ほとんどが石膏像を描くこと、木炭を使うことが初めての経験の方でしたので、制作を進めていきながら一つ一つを実感していくという感じです。



 石膏像の立体感を捉えやすい位置を見つけ、無理のない姿勢で描きます。大きさ、プロポーションをスケッチブックに大まかに描きながら構成を練り、いよいよ木炭紙上に木炭で描いていきます。


 2  日目です。
 大まかな形から木炭をつけたりとったりを繰り返しながら、石膏像の量感の描出です。複雑そうな石膏像を基本的な形体に置き換えながら、まずは大きな明暗の違いに注目します。さらに形によるトーンの微妙な違い、直接光、反射光など様々な光の性格の違いを発見し、意識しながら描き込みます。見てわかりにくいところは手で触ってみます。



日目です。
 細部の説明的な部分に気を取られすぎず、もう一度基本的な大きな形に戻って見ます。量感は損なわれていませんか。指でとる、パンでとる、ガーゼではたく、もう一度木炭をのせる。実際に体験しながら知っていくことが確実な理解として残るという感じがしまし
ましました。


 最後に合評です。初日のスケッチと石膏デッサンを並べ、学生間同士の意見も交えながらの合評でした。今回は初めての経験でそれぞれが得たことが多かったという意見が大半でした。


 木炭デッサンの、のせたり削ったり、またのせたりという行為は、油絵の制作過程に通じるところがあります。ここで得たことが油絵を制作する上でのベースとなり、今後の油絵制作に生かされることを願っています。




 木炭デッサンの、のせたり削ったり、またのせたりという行為は、油絵の制作過程に通じるところがあります。ここで得たことが油絵を制作する上でのベースとなり、今後の油絵制作に生かされることを願っています。

                         (報告:一居先生)

※石膏デッサンも三講座目、台風で来れなかった方も出てさらにコンパクトな人数での講座だったようですね。指導も密に行われたと思いますが、台風関係で緊張感もある三日間だったでしょうね。先生ともども本当にご苦労さまでした。(Y)


2015年7月20日月曜日

台風一過!大阪美術クラブ学習研究会

皆さんお元気ですか?

洋画では7月17日(金)から、1年次と、3年次のスクーリングが行われ、
台風直撃の日とスクーリング初日がぶつかりました。
折しも京都では祇園祭前祭りの山鉾巡行日。
なんとか無事に行われましたけど、学生の皆さん。先生方お疲れさまでした!!!

各スクーリングは担当の先生から後日報告いただきますね。
受講された皆さんは、あのスリリングな3日間を心に刻まれて下さい。

19日最終日に大阪美術クラブの学習研究会が本学で行われましたのでその模様を少し。



午前10時から午後5時までモデルさんを囲んだヌードデッサン会でした。
学習会では、定期的にこういった勉強会が行われています。


大阪美術クラブの今回の参加者は洋画、日本画、情報デザイン、建築と本学で学ぶ現役生と卒業生です。彼らが交流しながらお互いの腕を磨きます。
こちらは今年卒業されたOさん。久しぶり!皆さんの近況を聞きながらの講評会。



こちらも今年卒業されたHさん。やはり見知った顔に出会うと安心します。嬉しいですね。卒業制作の作品制作とは違い、ヌードデッサンでは作者の初々しい感覚がよく出ます。



最後に集合写真です。皆さん朝からお疲れさまでした。これからもスクーリングに、自宅制作にどんどんトライして下さい。卒業生の皆さんも時々こうして本学に遊びにきて下さいね。(K.)



2015年7月18日土曜日

日本の手ぬぐいデザインコンペ

「日本の手ぬぐい デザインコンペ」作品募集!
速報、手ぬぐいの季節です!
       
手をぬぐい、口をぬぐって尻ぬぐい、ほっかむりして尻はかくさず。手ぬぐいはこの世で何かと辛い仕事を任されます。それこそ手ぬぐいの重宝さ。これ一枚あれば、心ぬくもる銭湯にも行けますし、布巾にもハンカチにも使えます。湯浴み上がりの京美人にも、鉢巻きで決めた江戸前のお姉さんにもたちどころに変身できれば、ドジョウすくいの扮装にも、昔懐かしのヘルメット学生の覆面にも使えます。
 こんなにもお役立ちな手ぬぐいが、ついに藝術学舎初のグッズとして登場します!
 しかもそのデザインは公募です。全国の腕に覚えのあるみなさん。
   
  みなさんのデザインを全国の学友たちに届けませんか?
       
  デザインのテーマは「外苑キャンパス」。

 キャンパスの建物はもちろん、外苑の街路の風景、植生、学習活動など、切り口は果てし   なく自由に、ただしデザインはきっちり条件を守って、是非ともこぞってご応募ください!
      
   受賞者には賞金5 万円のほか、受賞作のデザインを元に東京・日本橋で明治から続く老舗「株式会社戸田屋商店 梨園染」が「注染(ちゅうせん)」染めしたオリジナル手ぬぐい(91 センチ×34 センチ。白生地に注染/2 色まで可能)10 枚を賞品として進呈します。
      
       ※応募期間は81日(土)~820日(木)[消印有効]です。
      
       募集要項をご確認いただき、ご不明な点等がありましたら
       下記、「藝術学舎」外苑キャンパス事務室へお問合せください。
       -----------------------------------------------
       問合せ先:藝術学舎 外苑キャンパス事務室
       TEL03-5412-6108 E-mail office@gakusha.jp
       [窓口・電話受付時間]10001700
       (土曜日は1600 まで。日曜日・木曜日・祝日は除く)
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2015年7月6日月曜日

東京スクーリング報告ー3年次「人」後半

 津上みゆき先生より、東京外苑キャンパスで行われた「人」のスクーリング報告が届きました。


《洋画Ⅴ-2 人》 


後半:7月3日(金)~5日(日) 担当:津上みゆき先生


東京外苑キャンパスでの3年次スクーリング(人)後半を担当しました。

1日目)

 御挨拶もそこそこに、まずは各テーブルを巡回し、前半3日間の進行状況をお話ししていただきました。11人各自、積み重ねられてきた時間と思いが詰まったドローイングや下絵を拝見しつつ、着眼点・構想などをベースに制作についてお聞きし、簡単な感想・アイデアを交えました。
様々なお話を交換しながら、各々個性豊かなキャラクターが、何かに結びつくような、各自の手でご自身にしか生み出せない唯一の作品制作に取り組めるような、そういったヒントを探り当てたいと思案しました。


 絵画というビジュアル表現に特化した私たちの共通言語は「ビジュアル」であるという結論に思い当たり、図書館から様々なカタログを教室に持ち込みました。創造の飛躍、手助けとなるかしら・・・
ルネサンス、マニエリスム、印象派、象徴主義、シュールレアリスム、抽象表現、など御馴染みのヨーロッパ・アメリカ美術にとどまらず、エジプト美術、ビザンチン美術、さらに、宗達、光琳、北斎、などなど。
 東西・時空をワープして、過去の偉大な作家たちからのメッセージは皆様に届きましたか?




2日目)

 皆様のリクエストもあり、各自のテーブルを全員で巡回しつつ、クラス全体で意見交換をします。まるでアトリエ訪問、テーブルには広げられたドローイングや資料、油絵具や色鉛筆などの各自特色豊かな材料がちょうど手の届くところに並べられていて、道具にも個性や工夫が感じられます。
進行中の作品の魅力や問題点について、作者を中心にお話しは展開していきます。
 
 お互いに屈託のない言葉が飛び交い、あっという間に時は過ぎて、お昼の時間が来てしまいました。3日間という制作期間で仕上げなきゃという焦る気持ちは何処へ、11人が11通りのプロセスを自分の事ように親身に考え、互いに思いを馳せる時間は、何にも代えがたい貴重な時間でしたね。まさに、スクーリングの醍醐味。
 わたしも様々な特別ゲストをお呼びし(はい、すみません、画集・図録です)、さらに発想のアクセルを導入。創作とはただ一人で筆を動かすだけではないのですね。
 午後からは一転して、各自、熱のこもった集中した時間が訪れました。



 午後の合間に、隣の教室にて、山本先生のご指導の下、木炭石膏デッサンをされていた一年次の方々にも、教室見学をしていただきました。大きなキャンバス、使いこなされた道具、其々に展開した「人」というテーマ制作。なにをとっても、興味津々のご様子です。


そして、黙々と制作は続きます。



3日目)
 
 最終日、仕上げることより、創作を深めていくこと、探究心を持続させていくことを目標に、各自のキャンバスに向かう、静かで濃密な時間が過ぎていきます。










230分、合評会が始まります。個性豊か、力作ぞろいですね。





 「人」という捉えどころない大きなテーマ、しかし「人」というのは自分をも含む身近なものでもある。「人」について、各々の視点より考察することから始まったキャンバスが並んでいます。



 「人」、長いようで短かった6日間の制作を振り返りながら、試してみた事、気付いたこと、感想など、お話ししていただきました。6日間の流れをお互いに知る同級生視線からの素朴且つ鋭い質問や、アイデア、感動、疑問などが飛び交い、真摯で白熱した合評会となりました。もちろんユーモアも盛りだくさん、次のテキスト課題のこと、これからの創作の事など、お話は尽きません。

 複数制作しながらどんどん展開していく方、キャンバス制作と並行して新しいエスキースを練ることでさらに飛躍した方、個人的な感覚を共感できるテーマへと発展しようとした方、取材したことを上手く作品世界に昇華させるプロセスを掴んだ方、進行するキャンバスと最初のエスキースとに自問を継続していけた方、画集を参考に初めての描画方法に向かった方、画集を見ながら発想してくヒントを得た方、各々その姿に、まさに「人」という群像が浮かび上がりました。 




 この6日間で得られたことは其々に異なることでしょう。それぞれのキャンバスには、多くのヒントや気づきが残されています。それらは、次作やまたその先に、意欲的に展開してくださることと確信しています。
未完成の方は完成を目標に! 
そして、画集でご覧いただいた作家に会いに、ぜひ美術館に足を運びましょう!
日本でも素晴らしい西洋絵画を見ることは出来ます。間口を広げて、博物館や寺社も忘れずに。
これからも、共に「みる眼」を肥やして参りましょう。

(報告:津上先生)


※津上先生、受講生のみなさんお疲れさまでした。

 3年次ともなると課題通りにやってきた基礎が終わり、いきなり卒制や卒業後に向け作品化せねばならぬので難しくなりますね。その分取組も真剣になるようです。
 でも自分らしい作品をつくるという悩みは大きい分、苦しむだけでなく発想の自由さや表現する楽しも、是非感じていってほしいものです。(Y)