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2014年6月27日金曜日

4年生50号中間講評会

先日行われた4年生の50号作品の中間講評会の模様をお伝えしましょう。
前のブログでは1年生のスクーリング報告でしたので、学年はポンと飛びますが、7月末から始まる、4年生卒表制作スクーリングの課題50号2枚の進行状況です。

前のブログで予告した本学での1年生牛骨デッサンは来週のはじめに報告しますね。



それぞれの作品に見入ります。


4枚トライしました。

伝えたいことが沢山あります。



この中間講評会は授業ではありませんから、参加希望者のみで行われました。
2つの教室で講評会が始まりましたが、今回は片方の教室しか紹介できなくてごめんなさいね。
両教室とも、とても活発に行われて、夏のスクーリングが楽しみになりました。
この50号2枚の作品については、あまり卒業作品を意識せず、今試みたいこと 、画面に描いて直に確かめてみたいことなど、頭の中にあることや、思いめぐらしていることを一旦形や色彩に託して描いてみることをおすすめしました。また作品数を一枚でも多く手がけることが大事な時でもあります。枚数をこなすことで、自分の得意技や作品スタイルを見つけていきましょう。勿論枚数はこなせなくとも、じっくり描くことも大切です。自分の作品にかかる時間や集中度などもだんだん見えてくるものです。(K.)


洋画Ⅰ−1(牛骨鉛筆デッサン)東京スクーリング


 木漏れ日の輝く美しい季節です。
今回は東京外苑キャンパスで開かれた1年生の洋画Ⅰ−1牛骨鉛筆デッサンのスクーリング,
(6月20日〜22日)をお伝えしましょう。
指導担当の山本努先生からの報告です。

「洋画Ⅰ−1授業風景。東京では3日間のカリキュラムで18名の方が参加されました。

牛骨をモチーフとして塊を意識したデッサンを行います。4、5名で1つのモチーフを囲み、表面にある明暗といった現象を写し取るのではなく、対象のもつ量感を感じ取りながら描いていきます。

多くの方が初めてのデッサンでしたが、3日間の長い時間の中で画面と対象の間で起こる問題点や疑問点とその解決を粘り強く繰り返しながら、新しい発見を見いだし、制作出来たと思います。

講評会では、対象を漠然と眺めることから、観ること、そして描くことについて気付きが伺えるコメントがありました。
みなさんに自身の描いたデッサンから見方の癖や個性的な部分について発見があり、
今後の制作の展望について前向きな姿勢が感じられました。 」 (報告 
山本努先生)








京都でも1年の牛骨デッサンのスクーリングが行われましたので引き続き報告いたします。山本先生ありがとうございました。

2014年6月18日水曜日

《展覧会のお知らせ》


 抽象の中島先生と主任の川村先生の個展、お2人違う仕事ですが熟練の内容楽しみですね。
川村先生の展覧会は、京都に引き続き銀座と福岡でも行われますので、お近くの方は是非ご覧ください。
 
さて、今回は少し遅れましたが、いま行われている小品展のご案内です。
中原先生をはじめ通信教育洋画の先生たち()、そして通学部の先生や卒業生たち()も何人か出品されています。お近くまでこられた際は是非覗いてみてください。(Y)

 

【第21回 心に響く小品展】  ギャラリー ヒルゲート(京都)

 2014年 6月17日(火)~29日(日) 6月23(月)休廊 12:00-19:00(最終日は17:00まで)




2014年6月16日月曜日

教員展覧会「中島一平展」「川村悦子展」のお知らせ

から梅雨の関西です。お元気ですか?
京都では早くも祇園祭のお囃子の稽古の音が烏丸界隈に流れています。
もうすぐですね。でもその前には決まって雷の轟く大雨。
そして梅雨があけるのですが。こんなにいいお天気だとかえって心配です。
さて、
このところスクーリング報告が続きますが、今日は二つの教員展覧会のお知らせです。

中島一平展 new drawings
2014.6/16~ 28(日曜日休廊)11:00~19:00 (土曜日17:00)
ギャラリー白 大阪市北区西天満4-33 星光ビル3F 




中島一平先生は3年生担当の先生です。主に抽象表現の指導をしていただいています。
既に受講を済ませた4年生も多いでしょう。またこの夏お世話になる学生は、その前に
先生の作品を見る機会があるわけですから、ぜひお出掛けください。本日から開催されています。

次は私、川村悦子の個展です。京都、東京、福岡と巡回しますので、お近くにお越しの時はお立ち寄りいただくと幸いです。私は4年生の担当です。




川村悦子「蓮  ×  聯」展
2014, 6/21~7/6       10:00~18:00(会期中無休)
ぎゃらりー思文閣  京都市東山区古門前通大和大路東入元町386 tel, 075-761-0001
2014, 7/10~20        10:00~18:00
思文閣銀座     東京都中央区銀座5丁目3-12  tel,003-3289-0001
20147/26~30          10:00~18:00
思文閣福岡     福岡市中央区赤坂1丁目14-22 tel, 092-735-1000

今回私の個展では和紙に水彩と油彩で「蓮」を描きました。「聯」(れん)という極端に細長い軸形式の絵を描いた訳ですが、支持体が変わることによって、素材の性格がよくわかりましたし、また縦長の構図にも制約がありましたが、日本古来の絵画の様式はとても新鮮に感じました
中島先生の個展会場は大阪の老い松通りという骨董街を通り抜けていきます。(他のルートからでも行けますけれど、)でも新しいギャラリーと古い骨董屋が軒を並べているのは面白いですね。私の個展会場も京都は古門前という骨董街にあります。以外とギャラリーの経営者は新しい物と古い物を扱っている方が多いのです。故きを温ね新しきを知ることは私たちにも大切なことですね。(K.)


2014年6月14日土曜日

2年次洋画Ⅳ-1「静物油彩2」スクーリング(後半)

前回に引き続き、2年次の静物油彩2のスクーリング後半を授業担当の古野恵美子先生から報告していただきます。






スクーリング4日目。16名にて後半がスタートしました。
きれいにモチーフが片づけられ、広くなった教室で30号の油彩制作に取り組みました。


前半のブログにも書いてありましたが、実は後半の油彩制作時にモチーフを片づける・・という形は今年が初めての試みでした。モチーフがない状態で画面に向かうことに戸惑いを感じておられるのでは・・と、少し心配をしながら皆さんにお会いした4日目でしたが、自己紹介代わりにそれぞれのエスキース(コラージュ)を語っていただいた皆さんの言葉からは、それぞれの興味の方向や表現してみたいことなど、3日間の作業の余韻がそのまま伝わってくるようなはっきりとした目的意識を感じました。



今回は、いつもの自分のスタイルにこだわるのではなく、画面にコラージュするように、大きく面で絵具を置くところからスタートしました。


最初のモチーフ像からデッサン、コラージュを行う過程で次第に自分のイメージを温めます。
          


途中、煮詰まったりバランスが違うなと感じたら、思い切って上から大きく絵具を重ねたり、逆に削り取ったりと、刷毛やナイフなども活用しながら絵具と格闘した3日間でした。
いつもより厚く重なった絵具とのやり取りの中で、油絵具という素材の持ち味を実感できた人、さまざまな発見をされた方が沢山いましたね。

離れて作品と二枚のエスキースを比較します。




             

コラージュ作品と油彩の作品ではトーンが変わって、また新たな発見がありますね。



各自3点ずつ並べて講評会の準備。

          
      

      
         古野先生による講評会(K.)

こうして見ると皆さん色彩がほんと鮮やかですね。






完成した作品からは、コラージュのエッセンスがより明快に整理、凝縮され、力強く作者の興味や意図が伝わってきます。
今までで一番といえるくらい画面と向き合った3日間(本当は6日間)、お疲れ様でした。
画面の隅々まで意識を巡らせて大きく全体を感じながら描く感覚を、ぜひ今後の制作時にも思い出して取り組んでみてください。 
                        (報告 古野恵美子先生)




2014年6月12日木曜日

2年次洋画Ⅳ−1「静物油彩2」スクーリング報告(前半)

 2年次「静物油彩2」のスクーリングが6月6日〜11日まで京都本学で行われました。今日はその前半3日間の授業の模様を報告しましょう。
担当の城野愛子先生からです。




a日程 (6日間) 16名+s日程 (3日間) 7名 合計23名が参加されました。






壁状に設置された大型モチーフの描きたい部分をトリミングして
ほぼ正面から見る感じでイーゼルを構えます。



大きな空間の構造を捉えるよう、トーンの幅を広げて
明暗のバランスをしっかり見ることがポイントです


夕方から合評。石田歩先生と。


          


石田先生「デッサンは自分が探るためにするものだから、
きれいに仕上げようとして慎重になりすぎず、
思いきり積極的に描くこと。ただし、雑になるのではなく。」





2日目、3日目はボール紙にコラージュとアクリル絵具、
パステル、色鉛筆も使って、油彩のためのエスキースを制作します。



    

まず、デッサンで探った構図を基に、木炭で軽くアタリをつけ、
明暗のバランスを手がかりに、紙、布、ビニールなど、
いろいろな素材を貼り込んでいきます。
前回の学生さんが残していってくれた材料もあります。









   
コラージュとは、フランス語で「糊付け(する)」という意味です。
貼あわせることで生じる(思いがけない)出会いという意味を伴うこともあります。



            

 画面全体のバランスを見て、貼ったりはがしたり描いた上からまた 貼ったりして、モチーフを見たときの臨場感に「絵画的に」迫るように、モチーフと画面と作者の間のやりとりを重ね、油彩への構想をふくらませます。


                  




コラージュすることによって、絵具のグラデーションに依らない見方で面や稜線をいつもより意識したり、色彩の強調効果が生まれたり、マチエール(画面の質感)の対比で画面空間の見え方が変わったり することに気付いていただけたでしょうか。


3日目の夕方から合評。




コラージュの感想と油彩への抱負を発言してもらいました。




Nさん「いつもとはちがうやりかたで自分を追い込んでしんどかったけどそれが美術なのかもしれないと思いました。」
粘り強くいつもより踏み込んだものになりましたね。



Sさん「なぜこの構図を選んだか、デッサンではわからなかったけど、コラージュをしている間に、何が描きたかったのかがわかりました。」
まさにエスキースの本質を表した言葉だと思います


今年度から変更点として、後半はモチーフが無い状態で、エスキースを手がかりに制作を進めていきます。
s日程の人は後半、エスキースとデッサンを忘れずに持ってきてください。

エスキースで探ったこと、つかんだことが、どのように油彩制作に生かされるか楽しみです。

                           (前半レポート担当  城野愛子先生)


城野先生、石田先生ありがとうございました。後半の模様は古野先生から報告していただきます。



2014年6月8日日曜日

「ちょっとパリまで、ずっとパリで」「黒田清輝展」「ポール•デルヴォーとベルギー近代絵画」「京滋二科展」「あなたのリアル、わたしのリアル」展覧会情報

梅雨に入りましたが、皆さんいかがお過ごしですか?

6月はスクーリングも沢山開講されていますので、忙しい!という声が聞こえてきそうです

さて今回は目白押しの展覧会のお知らせです。



最初は京都泉屋博古館で現在開催中の展覧会から。

いい眺めでしょう。梅雨の時にこちらで休息するといいかもしれません。
静かなたたずまいで、お庭の緑が目に沁みます。

場所は本学から近い、鹿ヶ谷にあります。以前山河先生も紹介されていましたね。

庭から館をのぞむ。

2014,5./17~7/13 泉屋博古館 「ちょっとパリまで。ず〜っとパリまで」

一般  730円 大学生520円



19世紀から20世紀前半にパリに留学し、日本の「洋画」の草創期を担った画家たちの展覧会。

黒田清輝、鹿子木孟郎、藤島武二、安井曾太郎、有島生馬、藤田嗣治、荻須高徳、麻生三郎などなど他にもまだまだ紹介されています。
年譜を見ていたら、黒田清輝が早々と留学したのが1884年。およそ9年間パリで勉強していますね。
画家のほとんどが男性ばかりですが、女性が一人。
三岸節子の作品がありました。ダイナミックな筆致で花を描いています。
絵の世界って当時ほんとうに男性社会だったのだなあと実感しました。

ギャラリートーク:6月7日15:00~16:00   野地耕一郎氏 (泉屋博古館分館学芸課長)

その黒田清輝の展覧会が次です。

2014、6/7~7/21  京都文化博物館  「黒田清輝展」
一般1200円/大学生800円 




学芸員によるギャラリートーク 6/13, 6/27, 7/11,  18:00~
黒田清輝の代表作160点が楽しめます。その次はポール•デルヴォー展。

2014,6-14~9/23  ヤマザキマザック美術館「ポール•デルヴォーとベルギー近代絵画展」

ヤマザキマザック美術館は愛知県名古屋市東区にあります。
といっても私はまだ訪ねたことがありません。ただポール•デルヴォーのファンとして紹介したいなあと思いました。
デルヴォーの作品を以前に見た時に(横浜トリエンナーレだったかな?)
結構びっくりしたのは、描いて、消してという痕跡がキャンバスに濃厚に残っていました。絵描きの「迷い」というのでしょうか、生々しく感じた事があります。

図版など作品写真で見る限り、そういうのは見えないですから、画家の筆跡を見つけるのは嬉しいですね。
今回の作品にそういうものがの残っているかどうかわかりませんが、ぺたっとした平たい絵だと思っていたら違うのですね。
他にもベルギーのシュールレアリスムの世界を堪能されてみては?




さて次は二科展です。京滋の作家たちによる展覧会。

2014, 6/17~ 22   京都市美術館別館2階。「二科京滋市部展」

中原史雄先生の作品が見られます。


本館ではなく別館です。

最後はリアリズムの絵画展のお知らせです。

2014  6.20~7/21   愛知県立美術館  「あなたのリアル、わたしのリアル。」
一般500円 大学生300円

上田薫の作品1976年作。
                                             

愛知県美術館コレクション作品からリアルとは何か。
いわゆる「写実主義」とはくくれない美術家たちの個々の眼差しから、私たちにとってリアルとは何かを探します。 本学の先生だった三尾公三先生の作品も展示されます。


            

この前、皆さん学生だから、学生割引のお得な価格で美術館に入れますね、という話をしていたら、ある方がこういわれました。「外国では学生証は通用しませんのよ!」
年齢で既にアウトなんだそうです。そうでしたか…。
ヤマザキマザック美術館でも一般と18歳未満がいくらという表示になっていました。
ま、しかし使えるところは日本では沢山あると思いますので、ね。(K.)



2014年6月6日金曜日

(卒業生展覧会案内)個展「ブロッコリー(悠々)」「京展」「FOUR展」

OB,OG、在学生の皆さんが頑張っています。個展と京展、グループ展情報をお届けします。

個展「ブロッコリー(悠々)」
2014, 6/4~9  みやこめっせ2F


今年院修了された芦田ミス子さんの個覧です。会期は9日までみやこめっせで。








みやこめっせの会場には二部屋を使って芦田さんの初期作から現在までの絵画が沢山並んでいました。個展タイトルにも見られるように、修了制作時のブロッコリーをはじめ、100号の作品が悠々と展示されています。今は制作が面白くてたまりませんとやる気満々の芦田さんでした。お見逃しなく。

続いておなじみ「京展」から。これは中原史雄先生からひとこと。
「見にいってきました。今年も通信の卒業生、修了生の作品が数多く見られました。嬉しいねぇ! 皆これからも頑張って下さい。」


 
 京展 2014, 6月3日〜19日
 京都市美術館
 
京展入選者の方々。
   石川清幸さん  中川勇さん 山本道子さん 松本繁文さん 小濱くに子さん
 松岡恵子さん 中谷洋子さん 八木佳子さん 三宅亜紀さん 藤原菜摘さん 
 古川悦子さん 森田槙子さん 森山麗子さん 芦田ミス子さん 尾崎まり子さん 
 広田春美さん 瀧谷祥子さん 石川清幸さん 築田ひろみさん 中橋東亜子さん

皆さんご入選めでとうございます!!

「FOUR展」
2014, 6/10~6/15
大阪府立江之子島文化芸術創造センター





門田富美子さんは通信一期生で現在本学大学院生です


それにしても皆さん活発で旺盛な制作意欲が感じられ驚きます。これからも展覧会の案内状をいただくのを楽しみにしていますね。洋画コースでは皆さんの展覧会便りをお待ちしています。(K.)