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2017年6月23日金曜日

卒制50号中間講評と卒業生受賞報告

《2017年度卒業制作 

      50号自由課題中間講評》

6月15日(木)京都瓜生山キャンパス


A日程担当:川村・山河
B日程担当:相見・奥田

時間が少し経ってしまいましたが、6月15日に行われた今年度卒業制作の方たちの50号自由課題の中間講評の様子をアップします。
これなかった方は、他の方がどんな作品を描いておられるか興味深々かもしれません。
一点ずつは無理ですが、全体の雰囲気だけでも感じていただければと思います。


平日でもあり、全員とはいきませんがA・B共に14名の方が参加されました。


まずはB日程の部屋からです。



 本当にそれぞれ思い思いのさまざまな作品がならびます。



こちらはA日程です。



連作もあれば、全く意図の違う作品も…



B日程は相見先生と奥田先生が、たっぷり三時間の講評を…


A日程はいつもどおり、川村先生の熱弁が展開されました。




私は…というと撮影ばかりではなく、ちゃんと講評もしておりました。




途中の悩みが見える方や、決め打ちのように仕上がりかけの方もおられました。
それぞれ、こうして並べる事で気づくことは多かったと思います。
川村先生の云い方をすると、
「こうして離れて見るのはご馳走ですよ。」
これが、何よりの制作のヒントなのでしょうね。

ともかく、あと一か月で50号は提出です。
来れなかった方も迷いはあるでしょうが、自分が考えた構想に疑問を抱くより、
じっくりと画面に向き合い筆を重ね、絵具とのやりとりをしてください。
卒制担当者一同、どんなものが飛び出してくるか楽しみにしています。(Y)

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うっかりアップを忘れるところでした。
この春2016年度に卒業された矢部満雄さんよりお便りが届きました。
以前もご丁寧に「これから頑張る所存です…。」といった旨のお手紙をいただき、
今回は展覧会の受賞報告でした。

出品先は「新生第一回 日美展」
三年次のテキスト科目で描かれた自由制作を二点応募されたそうです。
「国際文化カレッジ賞」と「佳作」二点とも受賞されたとのことです。
矢部さんおめでとうございます!!
これからテキスト科目に着手される方も、
ご覧になると参考になるかもしれません。

《日美展》

期間8月10日(木)~19日(土)場所:国立新美術館



これを励みにどんどん描いていけそうですね。
久々の男性の受賞、
結果を怖れずどんどん挑戦していって欲しいものです。(Y)




2017洋画コース親睦会のお知らせ
祇園祭「あと祭り」宵山そぞろ歩きと親睦会

     皆さんこんにちは。洋画コース研究室の川村です。

京都はもうすぐ祇園祭が始まりますね。
このお祭りは七月の一ヶ月にわたる八坂神社の祭礼ですが、
あの有名な山鉾巡行は町衆の祭りとして、動く美術館といわれるほど豪華で、由緒あるタペストリーや装飾品で飾られます。
4年前から7月17日の神幸祭に先立つ「さき祭り」と24日の還幸祭に先立つ「あと祭り」の二度巡行が行われるようになり、都大路は多いに賑わいますが、洋画の皆さんは巡行前夜の宵山を楽しまれた事がありますか?

前置きはさておき、今年はこの「あと祭り」に際して、
洋画コースの親睦会を宵山の23日に催すことに致しました。

提灯の明かりがゆらぐ宵山のそぞろ歩きを楽しみたいと思われる方、ぜひご参加ください。

洋画コースの卒業生で、祇園祭の絵画制作をライフワークとし、先日東京FMにも出演された杉森康彦さんをゲストにお呼びして、教員・在学生・卒業生の皆さんとささやかな祇園祭「あと祭り」の宵山の夕べを楽しみたいと思います。

また今年から洋画コースで指導されている奥田輝芳先生が当日、京都中京区寺町三条上ルのヒルゲートギャラリーで個展を開催されていて最終日になります。夕方5時までですので、合わせていらして下さると幸いです。



ただ残念なのは多人数では動きにくい祭りの事情もありますので、今回の親睦会は先着30ほどの人数で催したいと思います。どうぞご理解いただきますようお願いいたします。

■ 期日     7月23日(日)
■ 集合時間   17:30
■ 集合場所   京都市中京区室町通り錦小路上ル東側

         京都芸術センター(旧明倫小学校)

■ 親睦会場   19:30頃〜
    
         錦上がる(日本料理店の名前です)

■ 会費     4000円(食事代含む)

■ 解散時間      21:30頃

■申し込み先   tsushinyouga@gmail.com
                
 お名前 ご住所 何年卒、あるいは現在の学籍番号、メールアドレス、あるいはお電話番号をご記入の上お申し込みください。

■締め切り    7月1 4日(金)





上記のマップには集合場所やあとの祭の10基の山鉾の名前が見えます。
杉森さんが丁寧に祇園祭の案内人を勤めてくださいます。お楽しみに!(K.)




2017年6月21日水曜日

東京スクーリング石膏デッサン

 続いて行われた東京でのスクーリング報告です。
こちらは山本先生の石膏デッサンですね。
東京はどうだったでしょうか。山本先生からの報告です。

《洋画Ⅰ-2》 石膏木炭デッサン 

担当:山本 努 先生

期間:6月9日(金)~11日(日)

東京外苑キャンパスにて、6月9日ー11日の期間で行われました。
24名の学生さんが参加されました。
 1日目のガイダンスでは簡単な石膏像のオリジナルについて、物の捉え方から木炭の扱い方までデモンストレーションを交えながら説明します。
 とはいえ、言葉と目の前でのデモではわからないことも多いでしょう。クロッキーを終え、午後より木炭紙に実践して頂きます。初日には酒巻先生が一緒に寸評まで指導して頂きました。
 23日目、像の大きな形態感を捉えるため、大まかに面で構造を捉えたものを徐々に中くらい、細かくと描き進めていきます。
 丁度、粘土でモデリングしていく感覚です。大きな形態感、像の持つ流れなどを盛りつけ、削り取っていく中から作っていきます。そうして構造が出来上がった中から像の表面的な(細かい凹凸)を描いていきます。
 いきなり表面を描いても中が中空で量感の無い薄っぺらいもモノになってしまいます。逆に、執拗に形態を追いかけ描き進めれば、その痕跡が厚みや量感として画面に蓄積してくれるはずです。

 講評では、それぞれの学生さんの思いや、制作中の事柄などを踏まえてお話いただき、進行致しました。結果としての画面も良い出来だったと思いますが、それ以上に経過のやり取りの中に今後の制作に活きてくるモノがあったのではないでしょうか。
 素材の扱い方、制作の組み立て方ももちろんですが、うまく行かない事柄に向き合いながら形態を作っていく。今後も時間を見つけてデッサン、ドローイングなど手を動かし続けて頂きたいです。
 個人的に木炭紙は紙のマチエールの故か他の支持体よりも白く発光して見えます。そこに、木炭の鮮やかな黒がコントラストを作るので描きだしが一番緊張します。また、トーンを作る為に、ガーゼなどで抑えることで、退色し、形態がぼやける。
 画面のなかで出現と減退、創造と破壊といった出来事が繰り返され、より作り、制御し、または捨て、しかし結果にまかせる。
 画面全体で行われる状況を判断しながら描き進めます。自分を中心に、というよりは画面と自身の精神的な距離が近くなるように感じます。観た痕跡が画面に積み重ねられること。そのありようについて再度アプローチする、画面とのやり取りが重要であり、面白みがあるように感じます。
それは、油彩であったり絵画を描く上での対象と画面と自身の関係、やり取りについて体感を通じて学習いただればと思います。
(報告:山本先生)
※初日に酒巻先生のお手伝いがあったようですが、24名というクラスでは山本先生指導で手一杯だったでしょうね。貴重な報告ありがとうございます。
 そうですね。最初はただ観察し、正確に描くだけが目的になりがちですが、やがてキャンバスや紙面といった画面とのやりとりも大切になってきます。皆さんは意識できたでしょうか。(Y)

2017年6月19日月曜日

京都1年次石膏木炭スクーリング報告


6月16日〜18日まで京都本学で行われた、洋画「Ⅰ-2石膏木炭デッサン」スクーリングの報告が古野恵美子先生から送られてきました。
京都は先週のa日程にひき続き2回目、c日程の木炭デッサンです。
今回は後半のc日程の教室風景を紹介します。

まずは古野先生のコメントから。


世の中の梅雨入り宣言もなんのその、

6/16-18日の3日間、青空のもと京都での石膏木炭デッ

サンのスクーリングが行われました。

ブログでの予告編を見ていた方も、そうでない方も熱心に取り組まれ、

それぞれの見る力を養っ3日間でした。


初日午後、木炭紙に描き出しです。







 大まかなあたりを画面いっぱいに



感じ取った量感を明暗に置き換えて






大まかな骨格を明暗で捉えてみる

グイグイと木炭を乗せていく人、デリケートに丁寧に形を確認される方、

同じように石膏像と向き合っていてもそれぞれの個性が感じられます。





初日の夕方と、3日目の合評時と、作品の並び順は違いますが、

ほぼ同じ角度から撮った写真です。 皆さんの進化が良くわかりますね。




初日の夕方 まだまだ不安定な印象です





合評時の作品 それぞれの見る力が深まりました


形を消したり、直したり、最終日まで諦めず、投げ出さず、

積極的に画面と向き合った結果が、3日目の作品となりました。

ポセイドンの妻と聞いて是非ラボルトを描きたいと思った方や、画面の中の暗い調子を


いつもの自分より深く踏み込んで描いてみたいと挑戦しましたなど、

それぞれの思いをお聞きしつつの合評会でした。


この3日間描いたこと(見たこと)で得たものを、ぜひ次の制作へ繋げていってください。


最後におまけ 




総勢22名全員集合です

お疲れさまでした。                             (古野恵美子先生報告)