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2014年10月26日日曜日

「京都の特別拝観」「酒井抱一/江戸情緒の精華」展、「清水六兵衛×川村悦子」展、「一居孝明、一居弘美」展、「長谷川宏美展」、「押江千衣子、日々」展のお知らせ

    日増しに木々も色づいてきました。散策にはふさわしい季節です。
一昨日から泊まりがけで、本学4年生(通学)の研修旅行で京都を巡りました。っておかしいですね。灯台下暗しのとおり、京都にある本学の学生達が以外とこの地の寺社仏閣、名所旧跡に出かけていないのは残念なことです。
いろいろと廻りましたが、今回素晴らしかったのは、南禅寺の塔頭、天授院でした。昨年でしたか、JRのポスター「そうだ京都に行こう」で大きくお寺が取り上げられていましたね。天授院はお庭もとても素敵でしたが、長谷川等伯の障壁画が素晴らしかった!!!
といっても、現在寺内の収蔵庫で管理されているので、一般拝観は叶いません。特別に見せていただきましたが、等伯の絵を目の辺りにみる迫力に鳥肌の立つ思いでした。(こんなことを自慢げに書いてすみません。)やはり京都という場所は美術文化の底力のあるところ、その深さに敬服です。
油絵を専攻、勉強している私たちですが、日本人の美のかたちに触れる事はとても大切なことでしょうね。そこでお知らせです。
京都では10月30日から11月初旬まで、(遅くは12月中頃まで)特別拝観,一般公開される寺院や場所が多数あります。もうすでに公開されているところもありますね。この11月5日までは、御所や有栖宮休邸など、天皇家の傘寿記念に際して通常より少し眺めの一般公開もあり、バリエーションに富んでいます。
この機会ぜひ日本文化を堪能されてください。「京都の特別拝観」で検索されるとズラリと紹介されています。

さて、今回ご紹介する展覧会は以下の4つです。
山河先生が東京の紹介をされていましたから、私は奈良、名古屋、京都、大阪から。

*「酒井抱一/江戸情緒の精華」
大和文華館 奈良市学園前1-11-6 tel.0742-49-2929
アクセス/近鉄奈線(学園前)下車徒歩7分
20141011日(土)~1116日(日) 
   月曜日休館 (ただし、1013日(祝)・11月3日(祝)は開館し、翌1014日(火)・11月4日(火)が休館)入館料:一般 930円 高校・大学生 720円 小学・中学生 無料。前期後期作品入れ替え。後期は10月26日から)




静かなたたずまいの美術館。住宅街にあっても自然の木立に周囲を囲まれて、ここは別天地です。一人でゆっくり鑑賞したいときには、ほんとうにいい美術館と思います。



まるでお蔵のような建物ですが、ここが大和文華館本館です。


重要文化財 酒井抱一作
夏秋草図屏風(二曲一双の左隻/秋草図)東京国立博物館蔵ー大和文華館ホームページより


この屏風は全期間通してみられます。
酒井抱一(1761~1828)は江戸時代の絵師ですが、姫路城の城主酒井家の次男として生まれました。高貴な方なのですね。
大名家の子息として高い教養を身につけ、絵画を嗜み、歌舞音曲、俳諧にも親しみましたが、次男であるが故に出家し、その後絵師として華やかな人生を送ります。吉原の花魁を娶る等、なかなか浮世離れしたご仁ですが、絵師としての実力はとんでもなく高く、素晴らしい絵画センスを持っています。
この絵は抱一の代表作ですが、彼が尊敬してやまぬ尾形光琳の「風神雷神図屏風」の裏に描かれたことでも有名ですね。現在はもう分離されていますが、光琳作品の「雷神」の裏に、雨に打ち萎れる夏草を、「風神」の裏に風邪に吹かれる秋草を(写真)描く趣向には驚かされます。前期出展作には「波図屏風」(静嘉堂文庫美術館蔵)もあり、まるでキュビスムのような画面には不思議さとダイナミズムが宿り、見応え十分でした。経年した銀箔の表情も見事でした。これ計算された仕事なのかしら?

さて次は。


八代清水六兵衛×川村悦子「謳歌する生命のかたち」
松坂屋美術画廊(南館6階/名古屋)
名古屋市中区栄3-16-1 tel 052-251-1111
2014年11月5日(水)~11日(火)10:00~19:30(最終日4:30)






本学陶芸コースの清水六兵衛先生私、川村二人展です。
DMにみられるような幾何学的でシンプルな造形を鋭く追求されている清水先生と草木や蔦の絡まる私の油彩作品をご覧いただければ幸いです。私は初日5日(水)と9日(日)に出かけております。

さて私とほぼ同時期開催ですが、場所は京都です。本学の一居孝明先生と奥様、弘美さんの二人展です。

*一居孝明、一居弘美展
ギャラリーヒルゲート(IF/2F)
2014年11月4日(火)〜9日(日)12:00~19:00(最終17:00)



詳細は下の地図をご覧下さい






一居孝明先生、弘美さんご夫妻はお二人揃って美術団体、新制作協会の会員です。今までに何度かご夫妻のことを紹介いたしましたが今回は京都のギャラリーヒルゲートです。その1階2階を使われて別々にされるのでしょうか?
DMを拝見するととても対照的ですね。黄金色の強靭な物体と、繊細なたんぱぽでしょうか?そこはかなとない生命とのコントラストをお楽しみに。


続いて本学教員のお一人、長谷川宏美先生の個展からです。

*長谷川宏美展  -Life-
高島屋大阪店6階 NEXT(ギャラリーネクスト)
2014年11月5日(水)〜18日(火)
10;00~20:00(最終日16:00)








長谷川宏美先生の個展のご案内がおくれましてごめんなさい。
つい先日滋賀県の比叡山の麓で二人展を開催されていましたね。今回は大阪高島屋での展覧会です。ネクストは現代美術系のギャラリーです。どんな展開になるのでしょうね。
ぜひお出かけ下さい。

最後は今年度から大学院で、ご指導していただいている押江千衣子先生の展覧会です。

*押江千衣子 日々
Chieko OSHIE days 
 2014,11,14(金)−26(水)10:00~18:00(水曜17:00まで)
枚方市民ギャラリー 大阪府枚方市岡東町12-3-502 サンプラザ3号館5階
tel,072-846-8620








押江先生の地元では20年ぶりの個展だそうです。1993年の初期作品をはじめ、1995年作[wishes](写真)から、現在に至る2013年作「家庭」、2014年作「ひげね」までが一堂にみられます。鮮やかで伸びやかな作品を拝見できるのは楽しみですね。

長い今回のブログとなりました。
私ごとですが、ずっと仕事に追われ四苦八苦の日々でした。まだ続いていますが、ちょっと一息です。やっぱり日曜日は休まないとだめやなあと思いながらこのブログ書いてます。大学院の前回のスクーリングも、この後引き続き出しますので、読んでくださいね。
とりいそぎご案内まで。(K.)