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2019年1月16日水曜日

今年度最終コンポジション授業終了。

 年が明けまして、2年次科目コンポジションが実施されました。洋画では4年次生の卒業制作を最後に今年度のスクーリングも幕を閉じます。抽象のスクーリングと同時期にコンポジションを開講しました。

 音楽の世界では一般的に使われるのですが、「コンポジション」と言う言葉は、洋画の世界で近代の幕開けを如実に感じる重要な転換期に登場した言葉です。具象表現から抽象表現へと幅広い創作の視点を感じさせ、絵画の造形性を前面に押し出すような意味合いをも含んでいます。3日間を通して、「グレーの発見」「マチエールと面の構成」「色彩と形」と1日一点15号を描き切る少しハードな課題です。

1日目の課題は補色混合によるグレーを作り、微妙に違う色味を味わいモチーフを観察描写する課題です。







これだけのモチーフからこんなに沢山のグレー(色味のあるグレー)が生まれました。

 影を描くとき、白黒を混ぜるだけではなく有彩色の混合からグレーを作ってみると温かみやクールな色調の中間色が作れます。今後の制作にぜひ参考にしていただきたいと思います。


コンポジション2日目。

 19世紀末から20世紀初頭にかけて絵画の世界はそれまでの絵画の役割を変え、絵画としての絵画を追求する時代へと転換していきます。2日目はキュビスム的発想から造形としての絵画を実体験していただきました。1日目と同じ対象を用いながら平面構成を考える、ある種の抽象化について考える授業です。











 6時間ほどでキュービスムを理解することなど簡単ではありませんが、理論的な理解よりも、絵具を混ぜて、キャンバスに載せることで新しい世界が生まれること、その世界を楽しむことが、まずは大事です。やったことのない色の組み合わせや形の創作で様々な新たな発見があります。





OH !!  cubism



3日目

最終日はフォービズムに挑戦してみました。

 フォービズムは20世紀初め「絵画が自律」した頃に2日目のキュビズムと時期を合わせるように現れた表現です。マチスやドラン、ブラマンクなどがよく知られた代表作家ですが、色彩だけではなく形においても描写から離れ、デフォルメや強調を作家の感情や考え方で絵画を組み立てていく表現です。実習では、自由な色彩を使って、昨日までの色味の少ない絵画から感情に響く作品をに挑戦しました。対象の固有色から少し離れて画面構成、構図を考え、思い切って見て描くことから直感で描くことを実践していただきました。










これらの作品は、3日間同じモチーフを使用しながら制作しました。


 ここに挙げた作品写真は意図的にトリミングして掲載しています。こんな視点で作品にするのもいいかと思います。実際の作品は以下の通りでした。ここにある作品は最終日のフォービズムだけでなく、

「グレーの発見」「マチエールと面の構成」「色彩と形」

と3日間の作品を全部並べています。







絵画は造形です。この言葉が絵画創作を自由にしましたが、描く人自身が作る価値基準の重要性を同時にもたらしました。さてここからです、絵を描くことの深い喜びを知っていくのは。次に向けて頑張りましょう。(o)