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2020年9月17日木曜日

2年生スクーリング報告「風景」

 秋めいてきて京都は過ごしやすくなってきました。本日は9月12日〜13日に行われた風景b日程の授業の様子をご報告します。本来ならば1泊2日の兵庫県スケッチ旅行でしたが、今年はzoomでの遠隔授業になりました。残念さはありますが、それぞれに発見や課題を見出せる時間になったと思います。


皆さんは熊谷守一という画家をご存知でしょうか。明治生まれの画家ですが、素朴な色面と線で描かれた絵画は現代になってもファンがいてその生き方が映画化もされています。守一は晩年あまり家から出ることなく、自宅と庭という狭い範囲の中に絵の題材を見出し、描いていました。何の変哲もない場やモチーフであったとしても、その作家の対象に向ける眼差しで絵画は生まれます。

授業内では水彩や鉛筆画の作品をはじめに紹介しました。










以上は一部ですが、スケッチを改めてよく見てみると、コンテでも水彩でも省略の巧みさに気がつきます。空間の構造(手前から奥にかけての奥行き)木々や建物などそれほど描き込んでいなくても的確なタッチや陰影で自然な形に見えますね。

ここからは学生作品。1日目はボールペンでモノクロで描く、二日目は水彩でカラーで描く、という形で1日に1枚ずつ描きました。ランダムですが授業内のスクリーンショットです。









油彩や鉛筆は修正ができますが、ボールペンも水彩も修正が難しい画材です。紙の白地をうまく活かせるか、自然なパースに見えるかなど描いていく中で課題や面白さが生まれてきます。まだ風景の授業を受ける前であれば、初めての画材の場合は授業前に小さなサイズで試してみる事も制作に入りやすくなるかもしれません。自主的に色々と取り組んでみてください。


今回授業を受けた皆さんは、「構図」「奥行き」の授業で掴んだセンスを今後の制作に活かしていってくださいね🌰