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2015年5月22日金曜日

2年次スクーリング「塑造と油彩」・「風景」報告

今年も4月の卒制から始まり、次々とスクーリングが続いていきますね。
今回は、城野愛子先生より2年次スクーリング「塑造と油彩」と同じく2年次スクーリング「風景」(京都)の報告です。


【洋画 -1 人体油彩2-塑造と油彩】


a日程(6日間)4/30~5/5日(城野先生)  

s日程(前半3日間)4/30~5月2日(石田先生)


a日程 4/30-5/5 13名、s日程 前半 4/30-5/2 13名の方々が参加されました。
2教室に分かれ、a日程教室を城野、s日程教室を石田歩先生が担当しました。


最初の1日半は、クロッキーでポーズを決め、塑造に取り組みます。


いろいろな方向から人体(男性)をよく観察し、骨格や筋肉にも注目して、形のつながりや量感を、粘土でデッサンするつもりでとらえていきます。


次の1日半は、同じポーズで構図を探り、木炭デッサンをします。
どのアングルを選ぶかが、平面制作特有の要素だと改めて気付かされます。

木炭デッサンを半日終えたところで、塑造の寸評とともに見比べ、形態や量感、奥行きの探り方について研究します。


塑造で見つけた面や奥行きを、平面に表すためには明暗のトーンの差がポイントになるでしょう。



スクーリング3日目の終わりに、木炭デッサンの講評会を行い、4日目からの油彩制作に備えます。



s日程の人は、後半の油彩まで少し間が空きますが、塑造と木炭デッサンでつかんだ、人体の構造や空間の奥行きへの理解を生かして、また新たな気持ちで制作してください。


a日程は続けて4日目からも、同じポーズ、同じアングル、木炭デッサンと同じ構図で油彩制作です。


塑造で見つけた面と、木炭デッサンで見つけた明暗と、油絵具の物質感を絡めて、バルールを探りつつ、色で形を組み立てるように描いていきました。

6日目の午前中まで制作し、午後から合評会を行いました。


塑造を経て、油彩でも「画面を動かす」ことに抵抗がなくなり、より積極的に形を探っていけるようになったという意見が聞かれました。

観察による制作や人体に限らず、これからの制作においても、絵具を重ね、手を動かし、画面を変化させながら思考を深め、作品の精度を高めていく感覚は大切であると思います。

※平面を扱う上での立体の意識とは何か、少し理解できたのではないでしょうか。
 城野先生・石田先生お疲れさまでした。



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続いて「風景」スクーリングの報告を同じく城野先生よりいただいています!

【洋画 -2  風景を創る a】 (京都)


 5/13(水)~5/15(金)(城野先生)


上記の日程で22名の方々が参加されました。

今まで通り過ぎていたかも知れないような、何気ない大学内での風景から、「風景を創る」授業です。

何が描きたいか、どのように切り取ればそれが伝わるかを目で探り、空間の構造をしっかりとらえるとともに、画面の外に広がり、自分を包んでいる光や風も感じとって、描き手の視点を感じさせる制作を目標にしました。


1日目午前中は教室内限定で、鉛筆(濃いめ)で2点制作。
午後は今いる場所から20歩以内で、鉛筆またはボールペンで23制作しました。




何気ない場所にも目を向け、腰を据えてみつめることで
見えてくるものがあるように思います。


2日目はNA棟敷地内で、午前中はボールペン(太め)で12点、午後は鉛筆またはボールペンで12点制作しました。



目の高さを変えるだけでも、いつもとちがった風景が見えてきます。


夕方から講評会を行いました。



3日目は、NA棟から徒歩34分の範囲で、水彩で1点制作します。






描きたいと思った気持ちが伝わる構図、明暗に注目し、水彩絵具の混色を工夫したり、何色か色を塗り重ねたりして、建物の面の組み立てや樹木の量感を表すこと、光や風、「今いる場所」の空気感、臨場感をよりよく伝えるための色彩やタッチを、それぞれに工夫されたと思います。

これからもがんばっていきましょう。

※これからは、蚊なども出て暑さとともに悩まされますが絶好のスケッチシーズン。
5月の緑風の中のスクーリングさわやかな感じでいいですね。
城野先生、引き続きのスクーリングご苦労さまでした。
そして報告ありがとうございました。(Y)