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2014年4月4日金曜日

野見山曉治展を見に行きませんか?



 昨日43日は本学通学部の入学式でした。
満開の桜が咲き誇って、ほんとうに入学式日和のいい一日でした。
来週13日はいよいよ通信教育部の入学式です。京都に続き、翌週には東京でも入学ガイダンスが行われます。新入生の皆さんお会いできることを楽しみにしています。

先日、日曜美術館で野見山曉治さんの特集がありました。
残念ながら見逃してしまいましたが、今日京都高島屋の美術画廊で先生の個展を拝見しました。
むかし野見山先生の九州のアトリエにお邪魔したことがあって、画家のアトリエというのはやはりその人を表すのだなあと、学生たちと感激したのを覚えています。
先生は自然光のなかで制作されていました。

さて高島屋の展覧会は、というよりデパートでの個展は先生は初めてだそうです。

「はじめまして百貨店 野見山曉治です」

 高島屋京都展:2014,4/2~4/8  6階美術画廊

            東京展:2014,4/30~5/6 6階美術画廊
            横浜展:2014,5/28~6/3 7階美術画廊

「予想もしない」2013年120号(部分)

ユニークな展覧会タイトルですね。
タイトルと云えば作品タイトルがとても素敵でした。例えば上の絵の

「予想もしない」とか、


「ずっと留守」

「誰にも負けない」

「また会った」

「ふり返るな」


等など面白いですね。それで絵はどういう絵かというと、全くの抽象です。
何かしら作品の背後から先生がにやにやされているお顔がみえそうな気がします。
ここに作品掲載できないのは残念ですが、やはり自分の眼でじっくり絵と対面するのが何よりでしょう。




上の本は今回の図録です。
右作品「また会った」です。
不思議なもので、そんなタイトルにのせられて絵を見てしまいますね。

野見山曉治先生は1920年生まれ。
絵画もさることながら、精神も肉体もお若いのです。
ほんとになんか秘訣があるのかな?

近年美術館での回顧展が相次ぎ、また公の空間に巨大なステンドグラス壁画を幾つも完成されていて、とどまるところのないお仕事ぶりです。

野見山先生のコメントが画廊に掲げられていました。最後のくだりだけご紹介。

「かなり爺々になったが、絵描きは罷めん。自分の絵はとっくに滅びていても、本人は気付かんので、いつまでも幼い顔のままでいる。デパートで展覧会をするのは、生まれて初めてだ。観る方にとっても、こんな絵、生まれて初めてだろう。好きか嫌いか、それでいい。もうここいらで、習い覚えた絵の作法は捨ててしまいたい。なりふり構わず、絵だか何だか自分ではそれと分別のつかない世界へ入って行けないものか。」


絵描きとはいつまで未知の世界に向かって進んでいくのだろう。すごいな。怖いなあ。              
                                                                                                                                              (K.)