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2013年12月14日土曜日

《12月7日・8日東京日記》

【12月7日】

 12月7日(土)通信教育部で例年恒例の東京懇親会のために、朝8:30に家を出て京都駅へ向かいました。
 懇親会の千住先生の講演までは時間があったので、横浜で行われていた2011年会Ⅱに立ち寄ろうと少し早めに新幹線に乗り込みました。
 新横浜で降りて、一路会場のみなとみらい駅へ。会場が見つけられず、駅員さんに聞くとほぼ駅構内の端っこに確かにノボリのようなものが‥‥。
 会場には三名ほどの卒業生がおられました。30分ほど話をして会場を後にしましたが、皆さんなんとか描き続けたい、発表をしていかねばという意気込みを感じ頼もしい限りでした。
 なかなか描く時間も少ない方もおられるでしょうが、描き続けなければわからないことが多くあります。是非これからも頑張って下さい。


2011会展Ⅱ会場写真





 すごく広くて綺麗で便利な会場でしたが、どうも人気が少ない場所なので勿体無いなあ~。

 その後、横浜まで移動し日本橋高島屋へ。現代的な作品を展示するギャラリーXを見てから美術画廊へ。
 ここへは、通学院修了生の安冨洋貴さんの出しているROSE ROSE ROSE展を見に来ました。大阪芸術学者では「鉛筆で描くフォトリアリズム」という講座も担当してもらっています。
 彼は学生時代から鉛筆だけで淡々と描き続ける画家で、まだ若いですが、各地のデパート展や美術館企画展などで活躍しています。また名前を見かけたら是非見てあげて下さい。



安冨洋貴作品

 さて、そろそろ時間なので日本橋をあとにして銀座線で青山一丁目へ。少し講演時間の前についたのでドトールで腹ごしらえ。周りの幾人かは通信卒業生か?同じように腹ごしらえしている年配の方たちもおられました。
 千住先生の講演を聞くのを楽しみにしていたたくさんの方がみえられていました。話の内容は浮世絵と印象派美術について、後半は千住先生の自作についての若かりし頃からの紹介とつづきましたが、様子はいつも変わらぬ流暢な千住節が‥‥。気がつけば終了時間をすっかり過ぎており、松井先生の一汁一菜報告はカット、懇親会も遅れ気味で開催でした。
 洋画の方は一期生から今年度入学の方まで、29名も参加してくれ大盛況でした。
しかし、見知った顔が順番に「久しぶり!先生元気ですか。」、「課題がね~。」と語り合ううちにあっという間にお開きで、話もこられているのも確認できぬかたも何人かおられて残念でした。
 十名ほどの方が、「お先に失礼します!」とか「今日は別の会もあるので‥」と去っていかれましたが、残った卒業生や一年次の皆さんと17人で二次会へ乗り出しました。
まあ、次の日の説明会もあり、遠くから見えていた方もおられるので日が変わらぬうちに解散といった次第でした。
 ゆっくりお話できなかった方申し訳ありません。身体一つではなかなか対応しきれませんでした。

千住博先生講演風景


うっかり懇親会のにぎやかさを撮影し忘れましたので、千住先生の講演風景だけですみません。


【12月8日】

 朝からとても天気がよく、朝食を食べて説明会の前にちょっと寄り道。
今日は以前からほんの少し関わっている児童画教育の勉強に、四谷四丁目にあるCCAAというところへ。ここは、東京おもちゃ博物館でしられるランプ坂ギャラリーで行われている「いのちかがやく子ども美術展」というのを見に行ってきました。
 0歳から6歳の子どもが生み出す絵と造形の展覧会なのですが、ちょうどその日がシンポジウムの日。パネラーのCCAAの理事長鈴石弘之先生、美育文化編集長の穴澤秀隆氏は木水育男という教育者のシンポジウムでご一緒した知己、河口龍夫先生は本学で現代美術を引っ張ってこられた方、長谷光城氏は現美展でグランプリをとられた実力作家。見知った方ばかりなのでちょこっと覗きに行ってきました。


 ちょうどシンポジウムの題材となる審査をされていたようで、撮影も入っており驚くくらいたくさんの方が朝から詰めかけており見るのも大変でした。長谷さんがマイクを持ち司会をする中、先生方の審査や会話を楽しまれているのをよそ目に、空いた部屋を順番に周りながら子どもの絵を鑑賞してきました。
 審査されている様子もちらっと見ていましたが、いざ私が審査することを想像すると、「きっとどこかで見た優れた造形を元に子どもの絵をみてしまうのだろうな。」、「きっとそれでは子どもの絵の本質は見抜けないのかも知れないよな~」などと思いながら鑑賞していました。
 ひととおり回ってみて気がついたことは、まあどれもこれも自由気まま、責任がないといえばないし、塗りたくった絵ばかりなのですが、何故かその屈託のなさが羨ましくもありケレン味の無いその味には見習うべきところがたくさんあるように思えました。



 みなさんも子どもの絵を見るときには、なんの前置きもなしにエネルギーだけを感じながらみるとスランプも自然に抜け出せるかもしれませんよ。
 子どもの絵を判断せずに見て歩くのは、なんか顔をほころんでくるような気がします。
 休憩時間に、パネラーの先生方にご挨拶してから東京学舎の説明会というお仕事へ!
東京学舎でおなじみの小林良一先生と午後五時まで仕事をし、一杯飲んでから京都へと向かった土日でした。
 
 
 どうです!この思いっきりの良さ、何か忘れていたものを思い出させてくれますね。





なんのことはない、特別な展覧会紹介でもなくありふれた東京出張でしたが、時間をいっぱいいっぱい使って回った日常なので、すぐにアップしようとおもっていましたが、ちょっと疲れてしまい遅くなってしまいました。
 そうこうするうちに昨日から卒制スクーリングが始まり、そのうちK先生が卒制写真をアップするだろうからと慌てて掲載させていただきました。
 さて次はどんな卒制風景が見えるでしょう。

 私は来週は抽象スクーリングの後半でまたもや東京です。受講生の皆さんもうすぐですね。(Y)

余談:

そうそう忘れていましたが、何人かの卒制の方に紹介した作家で、「須飼秀和」という作家がいます。自分の素朴な絵を黙々と描き続けてきて、いまや売れっ子作家になった人の強さを紹介したのですが、つい名前を間違えておりましたのでここで紹介し直しておきます。

×鵜飼秀和 → ○須飼秀和でした(ごめんなさい)

 10年ほど前に通学へ編入してきた学生で、もう卒業してから10年以上たつのでしょうか。その時の担当教員が教えてくれたのですが「きっと彼は、周りの現代的な表現を横目に気にしながら制作していたと思いますが、自分の思った絵を描き続けておどろくぐらい売れっ子の作家になってしまいましたね。」ということです。
 みなさん!自分を信じて貫くこと、周囲との比較より何よりもしっかりと画面に向き合うことをこの作家から学んでいただければと思います。
 もう展覧会は終わってしまったのですが、興味のある方は是非本など買って研究しましょう!



一度検索してみてください。(Y)