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2014年9月27日土曜日

教員展案内 & 卒業生受賞報告

【水墨画最前線2014】

 んにちは、私山河全の久々の東京展覧会のご案内です。
日本橋の高島屋美術画廊Xで行われる、「水墨画最前線2014」という展覧会です。
出展メンバーは東京芸大日本画教授の斉藤典彦さん、武蔵野美大日本画教授の尾長良範さんと私、山河全の三人です。
 いつの間にか私も水墨画というジャンルに位置づけられてしまいましたが、決して日本画の教員ではありませんのでお間違いなく…。
 
 私の出品作はほぼ20年ほど前のものが中心ですが、関東の学生さんには初めてのお披露目になるかと思いますので是非ご覧ください。
 初日の1日と、18、19日には在廊を予定しておりますので、お立ち寄りいただけると嬉しいです。
なお、18日(土)は午後3時よりギャラリートークがありますので、お時間のある方は是非ご参加ください。

期間:2014/10月1日(水)~20日(月) 10:00~20:00
場所:東京日本橋高島屋6階美術画廊X (03)3246-4310




会場でお会いできるのを楽しみにしております。(Y)


【卒業生受賞のおしらせ】

 ことのついでのようで申し訳ないのですが、つい昨日卒業生の方から相次いで受賞報告が入りましたのでお知らせしておきます。
お一人は、横浜の緒方かおるさん。
毎年恒例の卒業生夏の公募展で、パワーあふれる彼女の作品はおなじみにの方も多いと思います。
彼女によれば、ちょうど同じ時期に「小さなコンペティション?」(展覧会名記載なし)に応募されていたところ、大賞を射止められたとのこと。すごいですね!!
 ご褒美は、二月にパリ、五月に鎌倉に発表の機会を与えられたらしいです。
 既に一陽会で活躍中の彼女、今年から会友になり益々活躍の場を拡げていかれる様子。
これからの動向に期待したいですね。

 もうお一方は、大阪倶楽部の岡本弘さん。応募されていた高槻市展で美術家協会賞を受賞されたとのこと。おまけに、審査員評で「絵に哲学を感じる!」とまでの評価がついたらしいです。大阪倶楽部でおなじみの岡本さん、コツコツ描いてきた甲斐がありましたね。

お二人とも本当におめでとうございました!!!
(Y)

学園祭と通信カフェ

【通信カフェ通信】


 9月も早や終わりに近づきました。皆さんお元気ですか。

 先週末には本学で学園祭が催され、オープンキャンパスと相俟って盛況のうちに終了しましたが、その中でも通信大阪学習会が開いた「通信カフェ」の様子をお知らせしておきます。
私も東京からお客があったのですが、用事が終わってからそれらの方と一緒にお邪魔しました。
 お昼には満員状態だったようで、15時に行くと「先生、コーヒーなくなりますよ。」と言われました。

 いただいたコーヒーはその日に焙煎したという、ブラジル・ブルボン・ブルーという希少な銘柄。
とてもあっさりとして、お腹にやさしいおいしいコーヒーでした。
皆様ご馳走さまでした!


カフェといいながら、例年さりげなくメンバーの作品が並んでいます。


この人が当日焙煎するコーヒーの専門家です。


中々にぎわっています。水汲みの方も大忙しでしたね、田中さん!


気に入ったのか、何故か昼食もとらずとても長い間カフェに居座ってたという、主任の「川村悦子先生」を描いたという似顔絵らしいです。上↑、ン~ッ、人の感性というのはよく分かりません。


こちらが似顔絵コーナーだったようですね。増田さん、中々いいモデルさんが見つかりましたね。(Y)

画像提供は大学院M1の杉森さんです。ありがとうございました。

2014年9月26日金曜日

3年テキスト科目「自由制作ー発想と表現」ー合評から

先ほど卒業生の個展案内をブログにのせたばかりなのですが、さらに今アツアツの情報を皆さんにお届けしましょう。
3年次のテキスト科目、洋画演習Ⅲ−1「自由制作」の研究室合評風景です。
この自由制作(発想)(表現)は30号課題2枚ですが、制作ノートも提出します。シラバスにも書かれていますが、「自由」という名の付くことほどやっかいなことはありません。「自由に自分の好きなものだけを描いているだけでいいのだろうか」という疑問とともに何故それを描こうとしているのかを自身に投げることによって、自身の眼を育むきっかけが生まれてきます。
今回はじめてのテキスト科目の合評会風景をご紹介します。
本学洋画コースはこのように、テキスト作品の合評を通して、皆さんの作品を入念にチェックして進んでいただけるかどうか合議していきます。
今回は3年次の先生方が熱心にご覧になっていました。4年次の進級ももうすぐですものね。



それぞれの作品を入念に見ていきます


先生それぞれの意見を聞きながら学生の進捗状況を見ていきます

どれも一生懸命な作品に先生方の話も弾みます

テーマも色彩も形態も十人十色

十全な判断を複数で確かめます
3年生は4年生の道筋が見えてきましたか?もう一歩ですね。

スクーリング科目と違い、テキスト科目はある意味で孤独な戦いを強いられますが、この地道な道のりこそ制作の本道かもしれませんね。うまくできないとか、失敗したとか、簡単にあきらめず、どんどん描きましょう。毎日少しづつでいいですから続けてください。本学の教員はみなさんの作品を待っています。(K.)

卒業生個展「富士薊とともに」倉田久江卒業記念展と、KAYOKO NISHIKAWA EXHIBITIONのお知らせ


今日は行楽日和のいい天気でした。9月は連休も続き人の出入りも多い京都ですが、心なしか暑さが戻ったようですね。本学通信大学院修了生のお二人の個展のお知らせです。
今年度修了生の倉田久江さんと2010年修了生の西川佳妤子さんです。




「富士薊とともに」倉田久江卒業記念展
有明美術館
長野県安曇野市穂高有明7402-5
2014,10/1~10/7




絵画作品をはじめ、修了時の研究ノートやポートフォーリオなど盛りだくさんの展示を拝見できると思います。展覧会初日には中原先生もいらっしゃるそうです。
秋の一日安曇野に足を運んでみませんか?


さてもうお一人は
KAYOKO NISHIKAWA EXHIBITION
ギャラリーa
京都市中京区寺町二条下がる
2014,10/14~10/19



西川さんはすでに個展を重ねておられますね。私も前回拝見しました。
抽象画を描かれていますが、以前に比べて、色彩がぐっとビビッドになってこられてようなイメージがします。こうして個展を開くというのは最初はなかなか勇気がいるものですが、一度開けば、厳しい意見も評価も耳に残り、大学在学中とは違うこの道の奥行きを感じていきます。そうして自分の道を耕し、また問いかけるという道を歩み始めるのですね。皆さん頑張ってくださいね。(K.)


2014年9月17日水曜日

《東京スクーリング報告》

9月も半ば、そろそろ暑さも静まりかけたところにデング熱ですか。東京学舎周辺も蚊対策に大わらわですが、皆さんもお気をつけ下さい。
 さて、私も今回2年次該当の東京スクーリングへ行ってまいりました。今回は前後半が短いインターバルで行われ、後半には小林先生の3年次該当スクーリング「人」と同じ期間だったので、なんだか賑やかな感じで行うことができました。東京では貴重な機会ですね。

 2年次の静物油彩は、1年次とは違い①モチーフの鉛筆デッサン、②コラージュによりエスキース、③エスキースから油彩画へ、というもので、造形を理解するための課題。
 受講された皆さんも、なんだか頭を抱えながらやっておられたので、今後受講される方のためにも、少し長くなりますが詳しく紹介しておきたいと思います。

【洋画Ⅳ-1 静物油彩2】


前半9月2日(火)~4日(木)・後半9月13日(土)~15日(月)

担当:山河全(尊志)

■前半:9月2日~4日(デッサンとコラージュによるエスキース作り)


まずは、壁に登場するのが「なんじゃ、こりゃ?」というモチーフです。



それを、まずはラフスケッチから始め、鉛筆デッサンでしっかり構図や興味の部分を探ります。


半日でデッサンなんて難しいですね。


でもなんとか、自分の狙いの構図を確認!



さて、2日目はデッサンの構図をもとにコラージュです。


なんだか、よく分からないわ?


3日目になってもわからないものは、わからないです。


でも、なんだか楽しくなってきた。
そうです、形や色を利用しながらも、自由にコラージュ素材の質感などを駆使して、
眼で構成をしていくのが造形そのものなのです。


 えーっと、これがああで、あれをこうして…。貼るのも一苦労だ。


外では見え方も違いますね。最後にどう仕上げるかもうひと思案!


といったわけで、3日目にできたのがこちらのコラージュ・エスキースです。
みなさんお疲れさまでした。中々の名作ぞろいですが、みなさん不審顔での前半終了でした。









後半:9月13日~15日(エスキースをもとにした油彩画制作)

さて後半の油彩画ですが、なんだか皆さん、コラージュにまだまだ不審顔
ということで、豊かなコラージュ作品ができていることを理解してもらうために、
ネット上で額装してみました。









どうですか。中々の名作ぞろいでしょう。
しかし、本当はここからが大変!


下描き、中描きは思い切りできたけど、どうして仕上げするんだろう。


どうしたら色が綺麗になるんだろう。


まだまだ描くものがいっぱい残っているなぁ。


貼るのも大変だったけど、描くのはもっと大変ですね。


えーっと、つぎは何を描けばいいの?


なんか、エスキースから離れているような…


絶好調!! 絵具も思い切り塗ってます。


エスキースが名作とわかっても、油彩では中々思うように描けないものです。


エスキースと進行中の油彩を見比べながら仕上げへ。










乾燥剤を入れて、一層目下地づくり、二層目マチエールづくり、そして仕上げで整えるという
形に色に、マチエールに悩みながらの後半3日間でしたね。




良いエスキースが出来ても、描くには油絵具というものに慣れないと大変なものです。
しかし、こうしてみてみると皆さん本当によく多くのことを勉強されていました。
少しは画面という造形について理解され、多くの発見があったのではないでしょうか。

二年次編入のために、スクーリングが先行している方もおられ大変だったと思います。

しかし、なんといっても通信教育はテキスト課題が本道、
このスクーリングを糧にどんどん描いて提出してください。
長い報告になりましたが、充実した6日間でした。

(報告:山河全)