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2018年11月14日水曜日

東京スクーリング3年次「構想」

東京スクーリングの報告が続きます。
今日は前半10/19~21と後半11/9~11に行われた3年次の「構想」スクーリングの報告です。

担当は前半スクーリングと後半の講評を津上みゆき先生が担当。後半の2日間を川村が手伝いました。

この授業は「抽象」との選択科目になっています。
どちらも受けたいと思われる方々が沢山おられますね。
4年次になって、余裕があればもう片方を受けることもできます。

今回も現4年の学生さんが一人受講されてました。
「構想」は自由制作をあれこれと考える楽しい授業ですので、スクーリングで一旦終えられても、この制作の応用や展開をドンドン進めていただきたいですね。

ではみなさんの制作経過を公開しましょう!
授業前半のエスキース制作から、後半タブロー制作までを一人づつ紹介します。


最初はYさんのエスキースから



パステルで外国の街角と、女性を組み合わせます。

油彩画面ではパステルの感覚と異なる絵具に、どんな描き方をすればいいのか探ります。


消したり描き直したり。

シンプルに色彩の調和を考えます。

1さんのもう一枚の作品。未完。

次はKさん。
娘さんを真正面から描きます。


     





きりりとした表情。意思の強さを感じますが、いつものkさんの作品とは少しニュアンスが異なります。おおらかでいいですね。


Eさんのエスキース。お孫さんをどう描くか。


 
 緑の中に。


















 緑の葉っぱや花が子供たちを大きく囲います。
     

















鈴蘭やてんとう虫と子供たちは等身大に。

Wさんの場合。 やはり娘さんが登場しました。

    





エスキース、写真をコラージュ

絵具はアクリルを使用。
発色がいいですね。
樹に座ってファンタジックに。

 Oさんの場合。
全く頭の中で風景をイメージして、一気呵成に描きます。


       
ペインティングナイフや筆を自由に駆使して最初はやや濃いめに?
全体にピンクと青のグレー色で。(部分)
Oさんの桃源郷かな。
             

 Iさんの場合。
自宅に近い神社から樹木の一部を取材してきました。





        
作品の過程がドンドン変ります。






















          モチーフ一つ一つに意味がありましたが、思い切って省略しまし


た。

     





















もう一枚も途中まで制作。同様に樹木が主題








Tさんの場合。まずはエスキース


花とプラットホームですね。どういう関係があるのでしょうか。

秋の花々が飛び交います。小さく女性も佇んでいます。

色彩が変ります。花も省略。

手前の女性と奥には男性が。彼らを巡るドラマに花に隠された言葉が必要なのかも。
 H さんの場合。

これはエスキースでもタブローでもありません。Hさんのパレットです。




     
現代の若い女性。衣服も、髪の毛も、眼も、背景も、どれをとってもHさんの育った時代が刻まれます。


髪の毛も手もだらりと伸ばして、自由な心持ち。自画像かI?
Iさんの場合。近くの公園?


            










空も道も、樹木も刻々と変化しました。
                       
もう一枚はY路道を描きます。
















町並みにお風呂屋さんの煙突が見えたり、
中央に女性が二人立ち話をしている風景はどこか懐かしい。


  
と、思っていたらいつのまにか煙突も女性たちも消えていました。




最終的には大きく人が真ん中に入りましたし、樹木も見えます。


白いキャンバスを前にエスキースから出発した画面も、絵具を扱ってからは
次第に表情が変化していきます。構想通りに運ぶ方もおられますが、描く中で画面からの発見によって突き動かされる方もおられます。


こうして作品の制作過程の途中でも面白い表情が垣間見えました。

夫々がいつ何処で筆を置こうとするか、興味深いものでした。
2枚のキャンバスを用意されているので、判断に迷うと、もう一枚の方に移ります。

相互作用で絵画が上手く調整できれば、この授業では2枚持参の意味がありますね。

多作は名作を生むといったのは誰だったか?


でもその通り。

また多くの失敗は名作を生むといったのも誰でしたか?

その通りです。

いろいろな描き方や発想が枚数を経る事で見えてきます。
キャンバスでなくても、段ボール紙でも画用紙でも絵が描けますし、

油絵具も定着します。
3年次は挑戦の年です。多いに描いて下さい。
(K.)