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2019年7月30日火曜日

2年次スクーリング報告 人体油彩2ー塑造と油彩


2年次スクーリング報告洋画Ⅲー1(人体油彩2ー塑造と油彩)a
前半:2019.6/15-16 担当 城野愛子・相見節子 
後半:2019.7/13-14 担当 城野愛子

2ヶ月にまたがり、人体油彩2の制作を行いました。
前半では、塑造で人体を立体的に理解し、
後半では、前半でつかんだ感覚を活かして、
油彩による人体の実在感の表現を目指しました。











心棒に粘土を付けていきます。


モデルさんを様々な方向から観察し、
人体の各部のつながりや
角度、量感や筋肉の起伏を、
粘土で確かめていきます。


モデルさんには20分毎に、
座る向きを替えてもらいます。
モデルの向きと
塑像の向きを合わせて見直します。
部分的にならず、時にはへらで大胆に削ったり、
大きな見直しをすることも大切です。
首、肩、胴体、太もも辺りまでを
中心とした像(トルソ)の制作とします。


前半最後の1ポーズは、
塑造の感覚の醒めないうちにクロッキーし、
油彩でのアングルを探る時間を持ちました。
そのクロッキーと塑造を並べて講評し、
前半のまとめと後半への心の準備としました。



後半です。塑造から約1ヶ月経ちましたが、
同じモデルさんに同じポーズをとってもらい、
描き始めました。
教室のライトを一部消して明暗を作っています。
塑造で人体の大きな軸と動きをつかんでいるので、
描きだしが早かったのではないでしょうか。


いろいろなトーンの肌色を作って明暗に合わせ、
立体を描き出します。
塑造でつかんだ面の変わり目に注目します。
人体と空間を見比べながら
同時に進めることも大切です。



夕方には作品を並べて途中段階を見直しました。


人体の前後関係や、
人体と室内との距離感を意識して、
人体が空間に立体として
存在している感じに迫っていきます。



終わりに合評会を行いました。
皆さんの作品が並んだところです。



いくつか作品をご紹介します。



首・肩・胸の構造が
迫力を持って伝わってきます。
全身の前後関係が、
的確な明暗の配置で表されています。



人体が空間に存在している感じが
よく伝わってきます。
室内の距離感がよくとらえられています。



様々なトーンの肌色で、
人体の形態や位置関係を、
粘り強く丁寧に探っています。
粘土のような密度を感じる作品です。





室内の様々な要素で画面を構成し、
暖色系でほのぼのした雰囲気を
醸し出しています。
右肘の出っ張りと太ももに
力が込もっています。


次の左右は同じ作者の
油彩と塑造及びエスキースクロッキーです。




背中の筋肉やあばら骨、腰から
お尻にかけての表現に
観察の成果を感じます。



これからもがんばっていきましょう。

報告:城野愛子