6/22(土) 、23(日)の2日間、京都にて一年次の静物木炭デッサンのスクーリングが行われました。担当は私西垣と、初日に城野先生、二日目水口先生が入りました。
すでに石膏デッサンを終えて受講された方も多く、多少は木炭に慣れてきたという方も多くいらっしゃいました。
さて今回は“単体”から“複数”へと対象が増えます。どう切り取って空間を描くか、というところが課題の大きな目標です。
こちらは城野先生のデモンストレーションです。ふむふむ。シンプルなモチーフでも様々な切り取り方があるのが分かりますね。どのモチーフをどのように切るか、または入れるか。引いて見るか、迫って見るか |
一日目の終わり、みなさんの進み具合です。 |
真ん中にイスが配置されていて、主役がよくわかる絵です。後ろにあるモチーフの前後関係に要注意です。
モチーフを近くから捉えた構図です。変化のある空間が描けそうです。
七段階のトーン表が事前課題です。明るいトーン、暗いトーン、みなさん得手不得手があるようです。トーン表と自分のデッサンを見比べてください。
左の方のトーン表は、明るい所の幅はよく作れていますが暗めのトーンが課題です。右の方のトーン表はバランス良く作れています。作品は明るいトーンが多いので、こちらも暗いトーンの幅を増やしていきましょう。 |
後半の追い込みです。自ずと集中力が増す時間帯です。
物の前後関係や空間は出せましたか。
物の固有色は描き分けられましたか。
総評
・エスキースについて
制作全般に言えることですが、エスキース時間を贅沢にたっぷり取り、納得できる構図で進まなければ、後半の描き込みや背景の扱いに不具合が出てきます。その点、今回のスクーリングでは、構図にたっぷり時間を取って木炭デッサンに進むことができて良い結果につながったのではと思います。
・固有色と空間について
空間を意識して制作するのは初めてという方もおられましたが、前後関係や背景を丁寧に観察して制作を進めることができました。今回難しかったのは「奥に黒いパイプイス」、「手前に白布」がある場合。なぜなら、固有色を意識すればするほど“奥にある黒”を強く、“手前にある白布”を弱くしがちになります。この場合は、奥の黒をどれくらい抑えて、手前の白をどれくらい描くかが空間を作る上で重要になります。奥を弱めるより手前をしっかり描くことを意識した方が、絵が強くなると思います。
以上西垣先生からの報告でした。
|