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2019年7月1日月曜日

1年次石膏木炭デッサンスクーリング


東京外苑キャンパスで622日と23日、1年次石膏木炭デッサンスクーリングが行われました28名の方が受講、担当は山本努先生と田中愛子先生、SA家田さんでした。石膏木炭デッサンは京都でもう1回予定されています。以下山本先生からの報告です。
1日目描き出し

今年度より授業日数の改変があり事前課題が出ています。単位認定に関わりますので気をつけてください。ここで素材などについて少し書いてみます。
まず木炭紙ですが、画用紙などと違って表面に波板のような加工が施されています。授業ではMBM木炭紙を使用しています。MBMと透かしが入っている方が描画面となります。
木炭は、初めての方はヤナギが柔らかく描きやすいのでオススメです。メーカーはどこでもいいのですが、太さ硬さなどメーカーHPで調べることができます。木炭は描く前に中心にある芯を抜き、斜めに削って使います。
詳しくは授業で伝えますが、事前課題に向けてシラバスや上記など参考に揃えていただければと思います。
お近くに画材店や画材を扱うホームセンターなどがあれば店頭で相談できますが、近所にないことも考えられます。そういった場合、通販でも購入できるようですので探してみてください。
また、スクーリングで航空機を利用される方は、スプレーや描画液などは持ち込めませんので別便で宿泊先まで送る必要があります。
2日目中間講評


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日目 午前中のガイダンスで課題の目的、メディチ、ラボルト像のことなど、木炭デッサンの描き出しでは形態や量感、稜線や軸の捉え方など基本的なお話をして、実演で見てもらいました。
次いで場所を決めるためのクロッキー、構図のチェックをします。
午後、制作に入ります。形をとりながら明るい暗いを大まかに捉え、塊を意識して描き出します。形をはかり直し、位置関係を確認しながら描くようにすると、ボリュームと形態の関係が崩れにくいです。
トーンがついてきたら徐々に木炭をなじませハーフトーンを作りつつ進めます。明、中、暗の三段階ぐらいの階調の関係や、各部の繋がり、量感を探っていきます。構図やサイズ感なども動かせる段階ですのでしっかり確認します。1日目の終わりに中間講評を行いました。
2日目中間講評
2日目は引き続き形態をより細かく見ていきますが、細部に目をやり過ぎて全体を見失わないよう、構造の確認を忘れずに進めます。合わせて画面から離れたり違う角度から像を眺めたりして、自作品を客観的に見直します。午後から細部の描き込みに入っても、奥行きの関係や質感、量感が失われないよう、部分と全体のつながりに気を付けて制作を進めます。
2日目講評

制作を終えて
素晴らしい作品が出来たと思われた方から上手くいかなかったと感じられる方まで様々でしょうが、いくらか時間が経過してからの方が客観的な判断ができます。これからも描き上げる、仕上げることを続けてください。そうした積み重ねが、原点に立ち返って考えることに繋がります。そして、すでにテキスト課題が終わっていれば、復習として塊のデッサンで描いたものの講評を参考に、違った形のものを包んで描いてみる、あるいは似たモチーフを描いてみるなどお勧めしたいと思います。 

以上山本努先生でした。