私は丁度外苑スクーリングでしたが特に災害もなく無事行われました。京都は前代未聞の相当な領域に避難指示が出てアラートの鳴りっぱなしだったようです。スクーリングにも大幅に影響し受講生のみなさんや大学教職員も大変だったようです。とても心配しましたが、他の地域に比べれば被害は少なく、なんとか無事に過ごせたようです。
前半は6月22日~24日、後半は丁度京都では休講になった7月6日~8日の間に亘り洋画Ⅴ-1「花」のスクーリングを行ってまいりました。これほど地域により災害の規模が違うものかと痛感させられました。報告とともに、大変な被害に遭われた広島、愛媛、岡山、その他の地域の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
卒業生や在学生の皆さん無事だと良いのですが…九拝
洋画Ⅴ-1「花」
前半:6月22日(金)~24日(日)
後半:7月6日(金)~8日(日)
担当:山河全
3年次からはテキスト、スクーリングを問わず、自らの興味を探り、自らの表現を目指す課題が続きます。とは言ってもそれほど特殊なモチーフや特殊な表現のことではなく、ごく自然にドローイングをし、イメージなどを話合い各自の興味の焦点やそれに見合った表現を探る課題です。前半:6月22-24日
先ずは最初に花を選び、調べ物をするようにスケッチやイメージ記録をしていきます。
そして次はいくつかのドローイングをグループごとに壁に貼りだしていきます。
ドローイングを前に、何を感じ考えたかミーティングです。
それぞれの興味の焦点や描きたいスタイルは、既にここに登場しているかもしれません。
2日目更にここから興味を探るべくドローイングが続きます。
大胆ですね。ジム・ダインを思い出します。
おや、イラスト風なペン画風ですね。
おやおや、表現的なエミール・ノルデかな?
おっ!絵具のトレーニングですね。
センシティブで美しいドローイングです。
更に繊細な表情です。
でも少しずつですが、花への興味から表現への描く興味へと移行しつつあるようです。
真正面から正統派です。
こんな花たちがモチーフです。もやもやしているのは人気がなさそうです。
さて3日目は、大きな紙面で試してみます。
興味って何なの?さあ私にはわかりません。
私って何描いているんだろう?
そのままなのですが、本当に変な花ですね。
私たち、もうどうにも止まりません!
外の緑が美しいです…いやいや!お二人の内面から噴き出る迫力はそれ以上のものです。
ハイ!
とても美しいものや、興味を惹くものもありますが、でも決してエスキースではなく描画実験のようなものです。考えるだけでなくとことん手を動かしていきます。 実はこれが後半の礎になるのです。
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後半:7月6日-8日
後半に入ると別の花が届き、画面も大判ドローイングよりも小振りなキャンバスです。
さてどうするか?前半と全く違う表情のものばかりです。
でもそこは、前半のドロ-イングと思考が素地にありますので…迷いながらもしっかりと皆さん進めていくのです。ほぼ自己確認に来る方はありましたが質問なしでした。
各自が確信はなくてもそれぞれの作業を進めていきます。
1日目ですでに画面は絵具で覆い尽くされています。
2日目は黙々と作業が進みます。
後半2日目にはこのように画面の方向性が決定していきます。
そして最終日それぞれの仕上げに向かい画面調整を行いました。
最終日、自らの興味を探り表現を目指したドローイングと油彩の秀作が多くできました。
見栄えを通り越し、それぞれの心が噴き出るような濃密な6日間だったように思います。
皆さんとっても良い仕事をされたので、決してこのプロセスを軽く考えず、自分の力で作ることを覚えた瞬間だということを忘れないで下さいね。(報告:Y)
※自分でブログアップしているのもありますが、人数も少なかったのでついついたくさんアップしてしまいました。この数日間被災の状況が刻々と伝わり、受講生の皆さんも心の片隅でザワザワとしていたと思います。ドローイングに関わらず何度も塗り直し消しては描いていたそのエネルギーのようなものが伝われば嬉しいなと思います。(Y)