大学からも市バス204番乗車、熊野神社下車と近く、美術館からも歩いていけるよい地理にあるギャラリーです。
遠方の学生のために展覧会を紹介しましょう。今週日曜、7月3日まで。
(最終日は午後6時まで)
使われている色彩は赤と緑のみ。 タイトルにもspace G.&R.と記載されています。 相見節子氏の作品にはどこか振動音がするような気配がありますね。 でもひょっとして、この作品のみ私のカメラが焦点をキャッチできていないかもしれません。 節子さま。お許しを。 |
作品部分。色彩や線に眼をやると、いろんな形が見えてきます。 |
白い壁に囲まれた作品。
緑と赤の色彩が絶妙なコントラストを醸しています。
テーマは風景。space。空間。そして赤と緑。
油絵の世界で常に私たちの視野にある空間という問題をどのように捉えるか。
作者相見節子氏は「風景画」について、
「いずれにせよ選択肢があまりに多いので私の場合、
答えを探すには前提となる条件を絞り込むに限ると制限をかける。
画面に探すSPACEとは記憶と同義で、
そして幸福の有様と似ているのかもしれない」
……。
この考え、私にもあります。
相見先生と表現は全く違いますが。よくわかるような気がします。
我が洋画コースにはさまざまな先生たちが指導されていますが、
展覧会やその他にも、いろんな制作媒体を用いて、ご自身の表現を探っています。
教師がその立場を離れ、画家として、表現者としての真剣勝負の現場をぜひ訪ねてみましょう!
さてもうひとつ。昨日アップされていた1年次の牛頭骨の鉛筆デッサン担当の由井武人先生の制作を紹介しましょう。これは展覧会ではありません。
6/10-12の3日間、大阪国際会議場「第61回日本透析医学会学術集会・総会」で、
本学4年生・杉本昂太さんと3年生・駒居隆志さんがデザインしたオリバー社ブースが展示されたそうです。
外装のステンシルアートは通信教育部・由井武人先生の作品です。
このメカニックなブースは何だと思われますか? タイトルにもあるように、 人口透析患者さんのための場として提案され空間なのです。 |
このブースのデザインは本学のデザインの学生なのですが、この絵は由井武人さんの制作です。 ステンシルを使用して自らの手で描きました。 患者さんに優しい環境を用意できないかと考え、 画面の左図は木蓮の花だとか。右図は木漏れ日を思わせる樹木の風景ですね。 |
透析患者さんが人口透析にかける時間は大変長く、
しかも一定の空間でじっとして過ごされるそうです。
その限られた空間を少しでも患者さんの気持ちに添って、その負担を軽減できないかとというコンセプトで、
このような空間が考案されました。
制作者の問題だけではなく、鑑賞者が感受する見る側の問題も感じるこの頃です。
このように患者さんのために具体的な空間の場として絵画が果たす役割も大きいですね。
(K.)