石川さん受賞おめでとうございました。
また、門田さん、岡本さん、阪田さん団体展を超えての研鑽いいですね。
時間がなく伺えず申し訳なかったですが、力作揃いだったようで更なる活躍が楽しみです。
さて今回は、東京の牛骨デッサンに引き続き京都で行われた同スクーリング報告です。
由井先生報告ありがとうございました。
洋画Ⅰ-1《牛骨鉛筆デッサン》
6月17(金)~19日(日) 担当:由井武人先生
「眼をつくる」
京都の瓜生山キャンパスにて6月17日から19日の三日間、牛骨鉛筆デッサンの授業を行いました。
入学後初めてのスクーリングの方も多く、夏の初めのこの科目はなかなかの緊張感の中でスタートします。しかし私はこの期待と不安と初々しさが何とも言えないバランスで混ざった「初心」とも言えるこの雰囲気がわりと好きです。何かを始める前のワクワク感がいいですね。
さて、このスクーリングでやるべきことはいたってシンプルです。
「見る」というよりも、より深く「視る」。
形を視る!
明暗を視る!
角を視る!
三日間、朝の9:30から夕方の17:40まで、皆さん高い集中力と意欲でとても充実した内容の制作をされていました。
合評は、三日間で雰囲気も打ち解けて和やかな楽しい時間になりました。
初めは牛骨の角の反射光など本当に見えるのだろうかと思いますが、言われてから見れば視えてくるから不思議です。デッサンというものは見えているものを描くというよりも、描くことによって視えるようになるものなのかもしれません。
散歩をしている時に、自分が美術をやっていなくてもこの風景は同じように見えるのだろうかと思うことがよくあります。結果としての作品以上に、私たちは絵を描くとことを通してこの世界をより深く、そしてより豊かに味わうための眼を作っているのかもしれません。
皆さんおつかれさまでした。
そしてここからが本当のスタートですね。一枚一枚自分なりに楽しみながら積み重ねていってください。こちらもテキスト科目やスクーリング科目でまたお会いできるのを楽しみにしております。
(報告:由井先生)
※見たものを描く、課題はシンプルですが考え出すと難しいですね。
それが、単なる技術習得のみでない学問の面白いところでもあります。
由井先生の意見はオスカー・ワイルドの「自然は芸術を模倣する」というとんでもないアリストテレス説への逆説の説明にも繋がりそうです。
実はそれぞれに見え方も感じ方も違っているのに、絵画や写真などの芸術という共通の尺度を基本に、ものや風景を見ている可能性も大いにあるかもしれません。
ともかく、由井先生、皆様お疲れさまでした。(Y)