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2014年12月5日金曜日

東京スクーリング報告

洋画Ⅴ-9 【抽象】 

前半:11月28日(金)~30日(日)    担当:山河全(尊志)

急にお寒くなりました。皆さん風邪などひかれていませんか?
さて今日は先日行われた東京での抽象スクーリング前半の報告です。

ところで、大学通信のHPがリニューアルされましたが、ブログリンクが消えてしまいました。
連絡はしておいたので、少し時間がかかるかもしれませんが修正されると思いますので、しばらくお待ちください。

 まずは初日の導入と講義の後、午後からタイミング良く行われていたブリジストン美術館の「ウィレム・デ・クーニング展」へ出かけました。
 ジャクソン・ポロックと並び抽象表現主義の初期の旗手であったデ・クーニングの苦悩と成果がありありと見え、大変興味深い展覧会です。とりわけ、キャンバスに直接描かず、紙を使用しているのが印象的でした。




常設でもピーエール・スーラージュやハンス・アルトゥングなど、中々見られない抽象作家が並んでおり、中でもマチスの若かりし頃のヌードなどはとても色彩が美しく、是非一見の価値があります。東京駅八重洲口から歩いてすぐなので是非一度は訪ねてみて下さい。


ロビーにて


帰りには、天下の日動画廊へ寄り、佐々木豊画伯としばらく話をして帰りました。
佐々木先生カメラ目線ありがとうございます。


受講生の中のお二人がファンだということでお連れしましたが…


お二人ともツーショット写真をねだり、先生には気安く応えていただいたものの、黒服の居並ぶ前で少し気恥ずかしい感じでしたが、ほほえましくもありました。


ここ数年の近作展です。画伯ももう80歳、会話の中で「まだバッティングセンターへ行ってるよ。
ついこの前まで最長打撃記録を持っていたんだから…」ですと。まいりました!

さて二日目は…


取材の後、描く練習として、ジャスパー・ジョーンズを真似て文字による描画体験(ワークショップ)
を行いました。


おんや?抽象なのに眼が…ある??



コ、こっちは人体みたいなものが…???






なかなか再現性から離れるのは難しいですね。

三日目


しかし、どうやら描画体験を経て、自分の探したモチーフをドローイングすることでエスキース作りという手順までは来ました。




コピーを貼って、ここからどうするのかな?



なかなか思い切りがいいですね。


やりたい放題やってますが、油彩でどう描くかが問題です。


「描きたいように描く!」 はい、まずはその通りですね。


なんか、皆さんデ・クーニングみたいにアクションが多くなってきました。


プレゼンではそれぞれの思いがあります。


それをそのまま描けば、再現かイメージの説明になってしまいます。


だからこそ、ドローイングで描くべき意味ではなく画像を探るのです。


しかし、何故か頭をもたげる具象性がでてきます。


つまりそれは、造形と自分との格闘です。


つい使う色についても意識してみることが大切です。

 とりあえず、ワークショップとドローイングに時間がかかり、完全なエスキースには至りませんでしたが、描く毎にだんだんと意識が変化しだし、後半に期待がもてます。

 やがてコンセプトも必要になりますが、うまくつくろうとせずに、まずは絵具とたわむれ格闘する中から新しいものを発見することが大切ですね。却って心が納得しないのにカタチばかりのエスキースができなかったことが良かったスクーリングでした。
 皆さん後半に乞うご期待!(Y)