皆さんこんにちは。お元気ですか?
明日から木枯らしが吹いて12月中旬くらいの気温に下がるそうです。しかしこの季節、寒かろうが、何であろうが京都は紅葉見物の人だかりです。土日ともなると東山三条付近から東大路は南へと車が渋滞して市バスは中々動きません。スクーリングがこの次期に行われる学生諸君は要注意ですね。くれぐれも宿の手配お気を付けて下さい。
さて展覧会情報がおくれましてごめんなさい。
私、川村も名古屋での展覧会を終えたばかりです。ご来場いただいた皆様ほんとうにありがとうございました。
11月からの洋画教員展をはじめ、名古屋で見た展覧会を少し紹介しましょう。
最初は既に始まっていますね。21世紀関西女性絵画展から。
第5回21世紀関西女性絵画展
2014,11/12(水)〜20(木)
兵庫県立美術館ギャラリー棟3階ギャラリー
本学教員の城野愛子先生と長谷川宏美先生が出品されています。お二人は本学2年生を中心に指導されていますね。長谷川先生は現在大阪で個展されていますよ。前のブログご覧下さい。
ギャラリーなかむら
2014、11/18(火)〜12/14(日)
古野恵美子先生は1年、2年生を指導されていて、皆さんもまず最初にお世話になっていますね。期間が充分ありますから下の25人の絵展も一緒にご覧くださると嬉しいです。
さて毎年恒例の本学教員による25人による絵画展のご案内です。
25人の絵展
ギャラリーヒルゲート
2014,11/25(火)〜30(日)
この洋画コースには先生方や関係者が25人もおられるわけですね。なんて沢山なのでしょうか。東京学舎もありますから、そちらでご指導いただいている先生も4人おられますが、大半は京都で皆さんお顔を合わせていますね。先生の作品を知る良い機会です。
初日はオープニングパーティが用意されています。ぜひお出かけ下さい。
さて次は名古屋の松坂屋美術館で見た「肉筆浮世絵の美」という展覧会です。
氏家浮世絵コレクション設立40周の年記念展で、初期の岩佐勝重、菱川師宣にはじまり、肉筆の浮世絵ばかりの展覧会です。この前、喜多川歌麿の巨大な肉筆浮世絵が発見され話題騒然となったのをご記憶のかたもおられるでしょう。その作品はありませんが、軸仕様の江戸時代の浮世絵が初期から後期まで約60点をまのあたりに見る事ができます。
なんといっても圧巻は葛飾北斎の肉筆画です。墨跡のなんと繊細で力強い作品でしょうか。どれも鮮やかな色彩です。北斎は89歳の長寿を全うしましたが、壮年期から最晩年のものまで出展されていて、恐るべき北斎でした。88歳であんな風に絵が描けるのかとたまげました。眼もよかったのかな。とつくづく感じ入った次第です。
肉筆浮世絵の美
松坂屋美術館
2014,10/18(土)〜11/24(月)
この赤煉瓦のギザギザ工場みたいな建物はなんでしょう。
一宮市にある、三岸節子美術館です。
以前に本学教員の津上みゆき先生が個展をされましたが、私はその時伺えず、今回初めてまいりました。
友人で日本画家の森田りえ子さんの特別展があり、名古屋の途中に参りました。
きよけく 森田りえ子展
一宮市三岸節子美術館
2014,10/4(土)〜11/24(月)
森田りえ子さんと私は大学以来の長いのつきあいで、彼女は日本画、私は油絵とジャンルは違いますが、ともに京都市立芸術大学で学び、今熊野に当時あったオンボロ校舎(失礼!)で哀感を分かち合った友です。今回は彼女の特別展。大学時代の作品も数点あって懐かしく眺めました。現在の絢爛豪華の作風の前に大阪鶴橋のおっちゃんを描いた絵には思わずため息でした。すごいですね!あの絵、説得力あります。
最後に三岸節子さんはこの一宮市に生家があったそうです。そこをこうして美術館としてスタートさせたそうですが、とても立派な美術館で照明がいいですね。(とは森田さんの弁)
三岸節子さんは以前少し紹介しましたが、女性でパリに絵の勉強に出かけた草分けのお一人ですね。私たっぷり時間かけて鑑賞しました。
前述の森田さんの作品も素晴らしいですが、この三岸節子の絵もすごい!!1
色彩の強烈さ。メチエの堅牢さ。それでいて闊達な筆致で軽々とこなす絵の自由さ。
今回の展示では20歳の自画像から最晩年の86歳の作品まで全24点が見られます。
お蔵には、彼女の生前使っていた画材やパレット、お気に入りの着物なども展示されていて 三岸節子を偲ぶ空間になっています。彼女は小柄だったのですね。しかし作品はすごい迫力です。いい展覧会でした。本当に。
同美術館でぜひご覧あれ。
三岸節子 輝く色彩
2014, 10/4(土)〜2015,1/18(日)
月曜休館
作品紹介できなくてごめんなさい。図録より。
「オクラを煮て、ハンペンを煮て、
先日買ってきた豆らしきもの、昆布など煮物ばかりする。
よく食べ、よく眠り、3時半、絵をなんとか描かねばなるまい。
朝起きして散歩。お茶を飲み、梅干しを食べ、クルミを5個。
朝食。絵を描き。何等の感動もなく静かに日は過ぎていき、
いつ訪れるかわからぬ死に向かってゆく。
死を恐れるわけではないが、
むしろ死こそ永遠の安息と待ちわびる心地さえするのだが、
まだ生きなていなくてはならないだろう。
ある日突とつぜん生の終わり死がやってくる。
それでよい。
みずから命をたつ勇気もないが、その必要もない。
恥ず生涯、ひと息に消えてなくなればよいと思うが、
まだ生きていかねばならないだろう。
その時がくるまで、よく食べ、よく眠り、よく描く。
それでよい。」
節子67歳の日記から。(K,)