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2019年11月15日金曜日

【洋画Ⅴ-9抽象】

【洋画Ⅴ-9抽象】


前半:10月19日~20日  担当/山河全(小牟田悠介)
後半:11月09日~10日  担当/山河全(小林良一)


 芸術の秋、巷では個展やグループ展が大賑わい‥みなさんはどんな芸術に出会いましたか?たくさんの絵に触れることが、結構自分の制作に大きな影響を与えるものです。
できるだけたくさんの絵画に触れ、見識と仕上がりへの憧れをもっていただけると嬉しいですね。
さて、この良い季節に東京では抽象の授業が行われました。昨年東京で抽象が開講がなかったせいもあり、受講者数は25名と満員状態!
前後半とも小牟田先生、小林先生に半日ずつお手伝いをお願いしました。

前半1日目:まずは導入から始まり、おおまかなスケジュールを確認したら、事前課題の発
      表会!みなさん持ち寄った事前課題や、これからやろうとしているプレゼン
      を短い時間ですが共有しました。


たくさんある方は大変なのでわたしもお手伝い‥


人によっては、とっても多くの試しやエスキースを提示してくれました。
抽象を学ぼうとする意気込みが感じられ嬉しいですね。


さてここから制作にかかります。


まずは最初に説明のあったオートマティズムの実験から‥
説明をうけても実際どうすればよいか、それこそ手探りですね。


  最初は描くのではなく、絵具をちらしたり、滴らせる。写し取るなど‥


こすりだしやベチャッと絵具を写し取るなど?


おっとこれはなんでしょうか?


ドリッピングですね。


こちらはスタンピングの始まり‥


午後からは、絵具を動かすなど、描く以外の他の方法論も解説します。


その後、少し間をおいて後半持参していただく事前課題の綿布パネルの作り方説明。
小牟田先生に頑張っていただきました。

前半:2日目

1日目の終りにはみなさんのオートマチックで作ったドローイングを貼りだし、翌日のエスキースに向けたおおまかな指針を作ってから2日目に入りました。
みなさんエスキース制作にかかると、あっと云う間に画面が埋まります。
作りながら考える‥さすが三年次ですね。


明日の仕上げのために1日目の最後はずらっと並べ眺めてみます。


最初の方向のままの方も多いですが、ガラッと変わったドローイングも出てきました。

後半:1日目 
2日目の11月10日は新天皇の即位パレードで外苑周辺は大変な人波でしたが、みなさん、そちらに気を取られることなっくとても熱心にスクーリングに取り組んでおられました。


後半は油彩制作ですが、前半のものをそのまま再現するとういうより、
その体験を生かしどんな抽象に仕上げていくかが課題です、


小林先生も私も巡回しながら画面の進め方を指導していきます。


筆を利用しての撒き散らしですね。

後半:2日目


上でスタンプ、ローラーで工夫、ナイフで塗る、スキージーで‥、刷毛でたたくなど
実にさまざまな描画方法ですが、絵画が筆先で線を描いたいり色面を塗るだけでないことが理解できるようです。


興味で技法を試すというよりも、それぞれが必要な画面を生みだすために工夫して様々な絵具の付け方を工夫してくれていました。
こう考えると、絵は絵具の使い方で決まるのかもしれませんね。


最後は感想を述べながらの講評会


慣れのせいもあるので、具象絵画のような仕上がった感は少ないですが
それぞれにオリジナル故の魅力的な作品ができてきました。
みなさんしっかりと意図を理解し、成長ぶりがすごいです!


それぞれの自作への感想と他の方の作品に対するコメントもいただきました。


この4日間は抽象絵画を学び作ることで、その理解を深めてきました。
とはいえ、頭で理解できても、それまでに馴染んできた写実絵画の意識は離れにくいので、どうしても再現性が強くなってしまいがちです。
しかし今回、ほぼ全員なんとか再現性に戻らぬよう、自分なりの抽象という画面を目指せていたのではないかと思います。

但し、みなさん全てが今後抽象を目指す訳ではありませんので、これから出会う抽象を解らないと拒絶せず、その精神性や魅力を感じる一歩としていただければと存じます。
必死に自分と格闘していただいた受講生の皆さん、お手伝いいただいた小牟田先生、小林先生お疲れ様でした。(Y)