今回のテーマは石膏デッサンです。一日体験といっても午後から大学の入学説明会などがあり、授業は3時間です。初めての方もおられますし、かなりタイトな時間でしたが、皆さん熱心に取り組みました。
体験入学のポスターです。写っているのは今年の洋画コース卒業生のYさん。
表紙のデッサンは今年度通学一回生の作品です。
山河全先生のレクチャーから始まります。石膏デッサンをどのように捉えるか。石膏デッサンの学習目的は?など分かりやすい内容で皆さんなるほどと。
石膏にもいろいろありますね。紀元前2~3世紀につくられたローマ時代の大理石像を石膏で型どりしたものですが、今回は2体の像を使います。
ここは大学のデッサン室。直心館講堂に面していて、本学でも最も上階のアトリエです。
今回使われた1体、メジチ像です。今回の主役の石膏像。本物はイタリアフィレンツェの、サン・ロレンツォ教会といってメジチ家の菩提寺にあたる御廟の正面にどっかりと全身像で設置されています。ミケランジェロ作、1530年頃の作品。
その顔の部分を切り取ったシンプルな像です。
そしてもう一体は通称「ラボルト」と呼ばれるビーナス像。
この像は紀元前2世紀頃のもの?出土のときに顔部分に傷がついてか「あばたのビーナス」とも呼ばれます。顔の彫りが深く中性的な魅力がありますね。
皆さんの描き始め。おっかなびっくり? いえ。なかなか様になっていました。
今回指導のもう一人の先生、石田歩先生。洋画コース2年次担当。
そしてもう一人、私、川村も皆さんのデッサンを拝見しました。
最後は講評会です。 全員の力作を紹介しましょう。
25人の参加者夫々のメジチとラボルトです。少々形がゆがんでいても、調子がつかなくても大丈夫です。描けないから努力する。上手くなるの事だけが目標ではなく、この石膏像を借りて光や影の存在をしり、量感や質感にまで眼が及んでいく、手が動いていく。自分に内在する力に気づき成長させる楽しみがあります。
皆さんにとって、洋画コースでの第一作になればと願います。
今回は2時間足らずの駆け足授業でしたが、
洋画の空気を少しでも感じていただけたら嬉しいですね。
私の撮影が上手くいかず、両端が思いきり切れてしまいました。すみません!
全国からわざわざお出かけいただき皆さんありがとうございました。
またお会いできます様に。
次回は洋画コース説明会が行われます。ミニレクチャーもありますのでぜひご参加ください。
京都本学では12月4日。東京外苑キャンパスでは12月11日。両方とも日曜日です。
山河先生と、川村が担当します!(K.)