《洋画Ⅰ-1 牛骨鉛筆デッサン》
6.19日(金)-21日(日)/担当 山本努 先生
1年生始めのスクーリングの授業、洋画Ⅰ−1牛骨鉛筆デッサンになります。6.19-21の日程で東京外苑キャンパスで実施され、26人の学生さんが受講されました。指導は山本努先生と安富洋貴先生が担当されました。
モチーフはシンプルで牛骨が白いパネルに吊り下がっているものです。鉛筆の削り方、形態の取り方から説明してみます。退屈な部分も多いかなと思いましたが、初めての方、絵を描いてからずいぶんブランクがある学生さんが多かったこともあり熱心に受講していただきました。
一見簡単そうな、単純なモチーフですが描いてみると思たようには描けなかったりします。大きな形態が有機的に形を変えて行くために、部分で見て行くと大きな塊を見失ってしまいがちです。1、2日と手入れ指導させて頂きながら大きな形態感を損なわないように描いていきます。
2日目の終わりに中間講評を行います。
みなさん既に塊としての量感、個人の特質的な色や質感、形態の見方が出ていてこれからどのように絵を描き進められるのか3日目の制作が楽しみな状況です。また、始めの授業で集まった学生さんで初対面ということもあり、まだ座られている場所に距離があって緊張感がありますね。
3日目、最終日講評風景。
みなさん描き込み、画面の全体への追い込みで画面がどんどん充実して講評会となりました。それぞれ学生さんの距離も少し縮まり一体感が出てきているように感じました。早くから来て制作される方、休憩時間返上で制作される方、熱量の高い授業となり、個人個人での課題はあると思いますが、みなさんとてもいいデッサンになったのではないでしょうか。
ご自身の中でうまくいった、いかなかったはあると思います。しかし、描く上での多くの壁と格闘された痕跡から、独自の表現の可能性が多く顔を見せているように感じましたし、モチーフへの眼差しの深さが画面に定着し、密度と充実感に満ちたデッサンが仕上がったと思います。基礎科目の領域ですので、ある程度の方法論はありますし、簡単に対象を捉え、描くことも出来ます。しかし、それぞれの表現に向かう上で、もっと重要な答えを導く切っ掛けになったのではないかと思います。
報告:山本先生
※二年次以降の方にとってはすでにお馴染みの山本努先生、今回は受講生が多く、急遽、大阪学舎の鉛筆フォトリアリズムの安冨洋貴先生にお手伝いいただきました。安冨洋貴先生は、高島屋やその他で活躍される鉛筆画のスペシャリスト。最近関西から関東へ転居されましたので、今後も東京スクーリングで時折お手伝い願いますので宜しくお願いします。
現代美術で活躍されている山本先生と並び、最近、美術教科書にも作品が掲載された気鋭の作家です。
才能ある若手お二人の授業はいかがでしたでしょうか。(Y)