担当の城野愛子先生からです。
a日程 (6日間) 16名+s日程 (3日間) 7名 合計23名が参加されました。
壁状に設置された大型モチーフの描きたい部分をトリミングして
ほぼ正面から見る感じでイーゼルを構えます。
大きな空間の構造を捉えるよう、トーンの幅を広げて 明暗のバランスをしっかり見ることがポイントです
夕方から合評。石田歩先生と。
石田先生「デッサンは自分が探るためにするものだから、 きれいに仕上げようとして慎重になりすぎず、 思いきり積極的に描くこと。ただし、雑になるのではなく。」
2日目、3日目はボール紙にコラージュとアクリル絵具、
パステル、色鉛筆も使って、油彩のためのエスキースを制作します。
まず、デッサンで探った構図を基に、木炭で軽くアタリをつけ、 明暗のバランスを手がかりに、紙、布、ビニールなど、 いろいろな素材を貼り込んでいきます。 前回の学生さんが残していってくれた材料もあります。
コラージュとは、フランス語で「糊付け(する)」という意味です。
貼あわせることで生じる(思いがけない)出会いという意味を伴うこともあります。
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画面全体のバランスを見て、貼ったりはがしたり描いた上からまた 貼ったりして、モチーフを見たときの臨場感に「絵画的に」迫るように、モチーフと画面と作者の間のやりとりを重ね、油彩への構想をふくらませます。
コラージュすることによって、絵具のグラデーションに依らない見方で面や稜線をいつもより意識したり、色彩の強調効果が生まれたり、マチエール(画面の質感)の対比で画面空間の見え方が変わったり することに気付いていただけたでしょうか。
3日目の夕方から合評。
コラージュの感想と油彩への抱負を発言してもらいました。
Nさん「いつもとはちがうやりかたで自分を追い込んでしんどかったけどそれが美術なのかもしれないと思いました。」 粘り強くいつもより踏み込んだものになりましたね。
Sさん「なぜこの構図を選んだか、デッサンではわからなかったけど、コラージュをしている間に、何が描きたかったのかがわかりました。」 まさにエスキースの本質を表した言葉だと思います
今年度から変更点として、後半はモチーフが無い状態で、エスキースを手がかりに制作を進めていきます。
s日程の人は後半、エスキースとデッサンを忘れずに持ってきてください。
エスキースで探ったこと、つかんだことが、どのように油彩制作に生かされるか楽しみです。
(前半レポート担当 城野愛子先生)
城野先生、石田先生ありがとうございました。後半の模様は古野先生から報告していただきます。