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2020年6月19日金曜日

1年次遠隔スクーリング報告

【洋画Ⅰ-1 a牛骨鉛筆デッサン】
期間;5月23日(土) – 24日(日)
担当教員;西垣肇也樹


西垣先生からのスクーリング報告です。

梅雨入が宣言されました。紫陽花が水々しく咲き誇り、さくらんぼが楽しみな季節ですね。みなさん制作はされていますか?
さて、4月からコロナの影響により遠隔での授業が開始されました。オンラインといってもスクーリング中の集中力は確かなものです。自宅で、自分で探したモチーフで、という日常感とライブ感がミックスされた独特の雰囲気が印象的で、また授業の後半戦ではグッと集中して作品のクオリティを上げてこられるのはこれまでと変わらない展開です。

今回は代替課題「静物デッサン(野菜)」です。本来は牛骨デッサンの予定でした。添削科目の「私の靴」と繋がる点は一緒で、描き込みも重要ですね。
では、オンライン授業での静物デッサンはどんな感じだったか見ていきましょう。

デッサン用の鉛筆の削り方があります。鉛筆削り器は使わずに、カッターナイフで削ります。シュッシュツと、丁寧に。そういえば、鉛筆のFはどれくらいの濃さか知っていますか?


クロッキーに入っていきます。何事もそうですが、描き始めはとても大切な時間です。構図やら大きさやら、完成を見越しつつ色んなことを確認していきます。焦ってこの時間を短縮しても、ある程度進んでから構図などをやり直すとなると、とても大変な作業になりますよね。焦らずじっくり、悩みながら進めましょう。

集中して制作されていますね。

オンラインではこのように、みなさんの進行状況を並べて見ながら、そして学生の皆さんも一緒に描いている他の学生作品を見ることができます。質問があればその場で発言して、それに対して私たち教員が応答します。スクーリング中での、教室内で誰かの講評に耳を傾けつつ自分の制作を続けている状況と似ていますね。

授業の中での講義の様子。布のシワの描き方を指導しています。


合評ではこのように、作品の写真データ上に直接指導を描きながら進めました。具体的でわかりやすい…でしょうか?ライブの添削指導といった感じかもしれません。みなさんとてもしっかり描き込んでおられました。

 正直、オンラインのスクーリングはまだまだ未知数で、どこまで完成度を高められるか、またどれだけ自分を疑って修正を重ねられるか心配でしたが、出来栄えは予想以上で完成度も良く、積極的に構図も疑って直すこともできていました。オンラインでここまでできたことは収穫です。
でも、やっぱり対面で話したいですよね…。コロナの収束を願うばかりです。



授業に参加された学生作品です。

惜しくもオンラインで参加できない方々も多数おられました。作品を拝見しましたが、かなり力作も多くて安心ました。ただ、やはり構図面での弱さや小ささ、トーンの弱さなども見受けられました。後日コメントをつけてお返ししますので、少々お待ち下さい。

オンラインでも意見をしっかり交換でき、有意義な時間を持つことができました。ただ、絵を描くという太古から続く超アナログ表現に関しては、煮え切らない学習であることは拭えません。だけどオンラインはいろんな場面でとても幅が広く可能性があると思います。YouTube を始めとする動画学習も広がっていますし、オンライン上の教育はかなり進化してきています。パンデミックさなか、アート系の動画もかなり増えていますよ。

現在少しずつですが自粛も段階的に解除が続いていますし、みなさんとお会いできるのもそう遠くはないでしょう!楽しみにしております。ではでは!


西垣肇也樹