2年生、3年生、4年生の授業風景を担当の先生方から詳しく報告いただいていますが、今回
は5/8~5/10に行われた大学院M1年生のスクーリングをお伝えします。
今回の授業はドローイングです。
デッサン(dessin)という言葉はフランス語からきていますが、
単色の線や筆触によって物の形、明暗などを描く言葉として授業でもよく使われますね。
「もっとデッサン力を磨きなさい」など、
絵画の構造で基礎の骨格を示すときに使われたりもします。
その語源をたどると、図案、模様、図形、設計、デザイン、構想といった様々な意味ももっています。
ではドローイング(drawing)って何?
これは英語の draw「引く、引っぱる」という意味から「線を引く」つまり「描く」こと、線描、製図、スケッチ、デッサン(cf, painting) という意味以外にも、「引き出すこと、引き伸ばすこと」という意味も含んでいます。
何かデッサンという響きよりもドローイングといった響きのほうが、正確で精密な描写というイメージを離れて、より自由な制作者の心情にそった伸びやかさを連想します。
私たちがよく耳にする「…ドローイング展」のように制作の基礎的な過程のものや下絵的な位置から独立して、絵画や彫刻と同位置に置かれ、創作ジャンルの一分野と見なされていますね。ドローイングの「線を引く」という本来の意味から、さらに自立して、紙媒体に水彩で描いたもの、ミクストメディアで様々な素材を用いたものなどその表現も多様になってきました。
そういう広意義のドローイングですが今回は
純粋に紙で描くことを試み、ひとつのモチーフを自由に展開してそれぞれの「生の描写」に臨みます。いままで一定の時間を掛けて描くことを蓄積し、模索するスタイルではないので慣れないうちは思うように描けなかったかもしれません。
まずは大学院の自己プレゼンから始まりました。M1年生としてこれから「何を描いていくのか」さまざまなチャレンジを込めて一人一人熱く語ります。
新しい絵のスタイルを模索するNさん |
祇園祭がライフワークというSさん |
午後からは押江千衣子先生の講義 |
押江先生のドローイング作品 |
2日目 ドローイング開始! |
考える |
立ち止まる |
マイペース |
先生と相談 |
造形大って面白い!? |
ゆっくりと |
ガリガリ描く |
2枚終了! |
なかなか難しい? |
3日目 4枚あがり!!! |
「紙って、眼からうろこでした」 |
私たちが日常接している一番多い素材は「紙」ですね。
それにスポットをあてて、いざ描いてみると、なかなか紙は云う事をきいてくれず、鉛筆も絵の具も、白い紙に線を引いても何か浮いた感じに見えてきます。一番近い関係が一番遠いものに見えて手強かったですね。でもみなさん「紙」とは仲良くなりましょう!
ポストカードドローイングをお忘れなく、紙と友達になってくださいね。三日間お疲れさまでした。(K.)