《洋画Ⅴ-9a抽象zoomスクーリング》
前半 07.11-12 担当:山河全
後半 08.08-09 担当:小牟田悠介
少し時間が経ってしまいましたが、7-8月に行われた抽象のzoomスクーリングの様子をご報告しておきます。
前半:今回はじめて全員参加のzoomスクーリングとなりました。このコロナ禍の遠隔授業では私たちも腐心していますが、なによりも皆さんの協力がとても大切!
事前課題の提示からドローイング実験、エスキース制作へと2日間をzoomを駆使してお互いに授業を成立させていきます。
後半担当の小牟田先生も導入部のみ参加して下さいました。
まずは事前課題確認から…
おっと、風景画ですね。
こちらは静物画のような…
モネの模写ですね。
木村忠太の模写らしいです。
こちらはミロかな?
作家作品を参考に独自の抽象を試す!という事前課題ですが拝見すると、皆さん初めての抽象への挑戦、スケッチや模
写などアプローチに腐心された様子も垣間見え、皆さんの意気込みを感じますね。
オートマティズムについての解説と手法の解説です。
学生さんは教室には不在ですが、誰もいない教室で教員とSAは、それなりに対面並みにお店を拡げての指導です。
実際の作例などを提示し作業への理解を深めていきます。
さて課題説明とのあとは…
ドローイング開始!
シュールレアリズムのオートマティズムを活用した
皆さんのドローイング実験。
うまくいったりいかなかったりですが、めげずに楽しむことが大切!
こうなると子供の絵具遊びのようで、具体的なイメージは顔の出しようがなく、皆さん夢中で絵具と格闘されてました。
実はこの無意識の絵具の遊びが、皆さんセンスを呼び覚まし造形への意識や実感をたかめていきます。
こんな作品っぽいものも生まれましたが、ご本人たちはどこかでみたような絵柄に満足いかない様子でした。
2日目には様々な抽象例小講義で視野を拡げ後半へのエスキースを作成していきます
ヘレン・フランケンサーラ―の作例
山田正亮の作例
そして個別相談などを経て仕上がったのが、下記の皆さんの渾身のエスキースとなります。
やり足りない所は後半の油彩表現で頑張りましょう。
やりすぎた所は後半に整理が必要ですね。
…さて、後半は小牟田先生にバトンタッチです。
後半:いよいよ自作の綿布パネルに油彩やアクリルで作品制作です。
最初は皆さんパネルをきちんと制作できているかのチェックです。対面なら廻りながら簡単に確認できることもzoomでは結構時間をとります。
前半のエスキースをみながらの指導…
画像を入れ替えたり赤入れできるのもzoomならではですね。
対面のように画像を通し話しながら指導が続きます。
パネルに直接始める方、下描きや事前下地を施して臨んだ方、はたまた前半のエスキースに満足できず発展させようと試みた方などその挑み方はさまざまだったようです。
なんとか抽象を理解したい、もっと魅力ある画面にしようとした結果ですね。
そしてその4日間の成果がこれらの画像になります。
対面でのほんの僅かな色や絵具量、筆遣いなどの指導などの勘所が掴めない中しっかりと努力していただいたようです。
僅か4日間の中での初めての抽象への挑戦、いつもの再現的な癖が顔を出す中難しかったと思いますが、本当によく頑張られたと思います。
決してこれをきっかけに抽象を始める必要はありませんが、「絵画が絵具でできた魅力ある画面造形である必要」をより感じていただけたら十分な学習成果になったと思います。
受講生の皆さん、小牟田先生ご苦労さまでした。(Y)